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東日本大震災時にForce.comに手ごたえ

 同社がForce.comに着目したのは、今回が初めてではない。きっかけは、2011年3月に発生した東日本大震災。震災による保険契約者の安否確認を当初、紙ベースで進めていたが、その結果を集計する必要に迫られ、1カ月ほどでシステムを構築可能なIT基盤としてForce.comに目を付けた。

 当時、情報システム部門内での検討会議の場で、あるベテラン部員が会議中のわずか2~3時間内でForce.comによりプロトタイプを組み上げてしまった。このことに部員が衝撃を受け、集計システムへの採用が決まった。

 ただし、当時はあくまで震災後の6カ月間という期間限定での利用。パブリッククラウド上に顧客の個人情報を格納する際の社内規定なども未整備だったため、Force.com上には個人情報ではなく保険の証券番号のみを格納するなど、限定的な利用だった。

 今回のForce.com全面導入に当たっては、顧客の個人情報を格納する際のセキュリティ上のルールなどを半年間に渡って整備。正式にForce.com上で顧客データなどを扱えるようにした。

 震災時に活用した経験があったため、Force.comの選定に当たっては今回もForce.comが有力候補だったが、「金融機関として必要になるデータセンターへの立ち入り検査などを承諾してくれたのは、パブリッククラウド事業者の中では最終的にセールスフォースだけだった」(加藤マネジャー)。

 これが全面採用の決め手となった。震災を通して、経営陣がクラウドの利点を理解していたため、今回の全面導入については、経営陣からすぐさま理解と承認を得られたという。