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 これは一見すると小手先の誤魔化しと思われるかもしれないがそうだろうか。いまの地上波はそもそも1440×1080画素であって1920×1080画素に対して足りないところをテレビ側で引き延ばしている。さらに撮影以降の全てのプロセスがデジタル圧縮されている。要するに本物ではない。ではこの端末側の超解像で4K処理することと、今のデジタル圧縮と何が違うのかという話である。実際の視聴できれいだと視聴者が感じ、そのための4Kテレビの価格が見合っているのであればいいのではないか。いままでも最終的なテレビの表示状態をテレビ局が完全にコントロールしていたわけではない。

 米国の4Kテレビはあくまでも大画面のためのものであって、画面を大きくして画素が見えるならそれを見えないように画素を増やせばいい、という発想に非常に近い。なので日本と同じく、米国における4K放送のマイルストーンも電波に関しては明らかではない。あとは超解像技術をテレビメーカーが競えばいいのではないだろうか。あるいはそのためのパラメーターをテレビ局側が番組ごとにテレビに渡してもいいかもしれない。こう考えていくと、超解像はデジタル圧縮技術の一部でしかなく、そのまま8Kにも応用できる。

 いずれにせよ、具体的な指針が日本でも必要だと改めて感じる。従来であればこうした指針は国が示すもので、実際に4K8Kのロードマップは総務省から示されている。しかしこの中には地上波に関する言及は一切ない。総務省で現在開催中の「4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合」においても、4月23日開催の第2回会合資料を見る限り、地上波が検討されている様子はない。この指針はもはや待っているものではなく、放送業界自ら作り出していく他はないと思う。