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 「3Dプリンターの発展は、日本のものづくりにとって脅威なのか」

 経済産業省で製造産業局を担当する大臣官房審議官の小川誠氏は、こう疑問を投げ掛けた。同氏は5月12日、東京都内で開催された「3Dプリンティング・シンポジウム ―― 世界を変える“ものづくり革新”の実像に迫る」で「我が国製造業の競争力強化と付加製造技術の進展」と題して講演した。

 「データさえあればボタンひとつでものづくりができるようになり、これまでのものづくりの強みは無意味になるのではないか」

欧米に比べて目立つ国内ビジネスの立ち遅れ

 欧米を中心に盛り上がる3Dプリンターの発展で、こうした考えが広がっている。燃料輸入の増大とエレクトロニクス機器の輸出力低下を要因に、日本は過去最大の貿易赤字に直面。3Dプリンター革命は、さらに一層のものづくりの弱体化をもたらすのではないかというわけだ。

経済産業省 大臣官房審議官(製造産業局担当) 小川誠氏の講演の様子
経済産業省 大臣官房審議官(製造産業局担当) 小川誠氏の講演の様子
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 小川氏は、3Dプリンターで精密なものを生み出そうとする場合、従来の加工ノウハウが不可欠と指摘。これまでのものづくりの強さが消えると考えるのではなく、ノウハウを徹底的に生かす視点が重要との見方を示した。