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 サイト停止から再開という経緯を経て、IT総合戦略室は2014年10月スタート予定の「データカタログサイト本格版」の契約に向けて、総括担当の参事官も加えた再発防止体制を組むという。本格版では、検索インターフェースの改善や、アプリケーション開発者向けAPIで取得可能となるメタデータの強化などを図る。

 IT総合戦略室は、政府のオープンデータの旗振り役として、各府省にデータ公開を求めて交渉を重ねてきた。試行版サイトの立ち上げまでには、実務者会議からオープンデータ化を要望された白書や地理空間情報などの約9400件のデータ公開の準備を進め、各府省にデータ内容を説明するメタデータやカタログ情報などのキーワードを入力してもらうといった作業に4カ月をかけたという。データカタログサイトにはメタデータやカタログ情報が保存されて、検索できるようになっている。

 さらにIT総合戦略室は政府全体のウェブサイトの利用規約を改訂する「政府標準利用規約(第1.0版)」の策定に向けて各省と交渉してきた。政府標準利用規約は、原則として二次利用を認めてデータ活用を促す方針で、各省がこの方針と異なるルールを設定する場合、その理由を説明しなければならない。

 一方で、「法令、条例又は公序良俗に反する利用」を禁止する規定も盛り込まれた。これに対してOKFJは「単なる数値データにも公序良俗に反しない利用という言葉がかかり、ほかの国のデータと合わせて使いにくい」(国際大学主任研究員の庄司昌彦OKFJ代表理事)として懸念を表明した。

 それでも、政府サイトに掲載される著作物を特別な手続きなしに自由に利用できるという原則は画期的である。OKFJは2015年に再検討を行うという政府方針を受けて、速やかな見直しや明確な説明を求めることにした。政府標準利用規約は、近く各府省CIO連絡会議で正式に決定する。

事例発掘、国際協調も課題

 サイトの停止を受けて改めて浮上した課題は、オープンデータを活用した新たなビジネスやイノベーションに結びつけた事例の発掘だ。OKFJ代表理事の庄司氏は「成果の方が問題」という。