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 BYOD(個人所有デバイスの業務利用)が広がった影響からか、個人所有デバイスを業務に使う例も多く見えました(図2)。

図2●そのうち業務に利用しているデバイス
図2●そのうち業務に利用しているデバイス
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 アンケートの回答者と同様、実際には読者の皆さんもモバイルで日常的に業務上の情報を収集しているのではないでしょうか。アンケートにも現れているように会社のPCで“正しく業務を行う”ことがメーンだと思いますが、プライベートの時間に個人のスマートフォンから仕事をしてしまうこともあるはずです。

 自分ではそうしているにも関わらず、顧客はそうではないという“決め付け”をしてしまう。そのような矛盾を社会心理学では“認知バイアス”と呼びます。他者を先入観で都合よく解釈してしまうバイアスや、新しい局面を受け入れることを拒否して変化しない保守性を抱えることは、顧客との関係性やエンドユーザーを理解する上で有益にはなりません。

 いまだに企業向けITシステムが消費者の利用するITシステムよりも優れている、という認知バイアスも多くの人の意識に存在しています。一人の生活者としての立場では無償の個人向けサービスの便利さを体験し、自社が採用しているシステムの不便さを嘆いていても、企業人として発言する際には“産消逆転”を認めない場合が多いのではないでしょうか。

 その矛盾は組織の規模や生活者との距離感に比例しているように筆者は感じています。組織が大きく、エンドユーザーのニーズと向き合っていないところほど、モバイルやソーシャルメディアへの取り組みは遅れているようです。