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佐賀県の「佐賀県ICT利活用教育」のサイト
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 「Windowsでよかった」。

 日本マイクロソフト 業務執行役員 パブリックセクター統括本部 文教本部長の中川哲氏は、教育機関におけるマイクロソフトクラウドの普及状況についての記者説明会で、佐賀県のICT活用のトラブルについてコメントを求められてこう答えた。佐賀県の県立高校でWindowsタブレットを導入したときに、教材のダウンロードに時間がかかって導入が遅れた件だ。

 Windowsであれば、SDカードも使える、USBメモリーでもいい。外付けハードディスクもOKで、トラブルの原因となったボトルネックを、さまざまな手段で解決することができるというわけだ。

 Windows OSの長所は、その汎用性にある。ひとつのことをするために、さまざまなアプローチをとれる。ただ、その汎用性が企業で使われる場合に、さまざまな問題となるケースがある。だからこそ、多くの企業は、パソコンの導入に際して、パソコン本体のUSB端子を物理的に無効にするとか、ソフトウエア的にデバイスドライバのインストールを禁止するといった対処をする。つまり、想定外の使い方をしようとしても、それができないようにしてセキュリティを確保するのだ。

「Windowsでよかった」と前向きに言える日が来てほしい

 便利と危険は背中合わせなので、安全のためには便利が犠牲になることが多い。どんなに軽くて薄いパソコンが従業員に配布されたとしても、社外への持ち出しはいっさい禁止といったケースはその典型だ。いったい何のためのノートパソコンかとも思うし、持ち出せないのであれば、いっそのこと、よりパワフルな据置パソコンを大画面モニタにつないだ環境の方が、作業の効率があがるようにも思う。多くのITベンダーが、モバイル、モビリティを叫ぶ中で、むしろ時代に逆行するようなスタイルだが、それが現実というものだ。

 Windowsは、ふさいだり、禁じたりするためのノウハウを、これまでの歴史の中で、本当に豊富に蓄積することができた。だが、安全な自由を実現するノウハウの蓄積は、特に企業の現場においてはゼロに近い。ITのみならず、総務や人事といった組織のあり方までも再確認しなければならないだけに、それが求められるこれからを早め早めに考えておく必要がありそうだ。

山田 祥平(やまだ しょうへい)
フリーランスライター
1980年代、NEC PC-9800シリーズ全盛のころからパーソナルコンピューティング関連について積極的に各紙誌に寄稿。Twitterアカウントは @syohei