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 平成26年度政府ICT関連予算の特徴は、マイナンバー関連予算の本格化で、いよいよ、ICT業界に本格的な「マイナンバー特需」が到来したことだ。「世界最先端IT国家創造宣言」(以下、創造宣言)の戦略分野にしたがって、サイバーセキュリティ、ビッグデータなどの予算も拡大している。ここでは、それら戦略分野の予算動向を解説する。

戦略分野の予算配分

 創造宣言の戦略分野予算を並べると図1のようになる。一見して明らかなのは、マイナンバー関連予算が突出していることだ。地方自治体、国税、社会保障をつなげる巨大システムで、2年後の平成28年1月からの利用開始を目指しているので今年と来年は山場となる。

図1.平成26年度創造宣言関連予算
図1.平成26年度創造宣言関連予算
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 サイバーセキュリティが2番目となっているが、これは国家的な緊急課題なので当然といえる。しかし、それにしてもこのレベルは米国の10分の1にも満たないので不安は残る。

 エネルギーマネジメントは、所管官庁である経済産業省でも別途もろもろの予算を組んでいて、実態は数百億円規模と想定されるので、政府CIOが関与する範囲を示している。

 災害対策は、ICTを活用した部分のみの予算で、国土強じん化による老朽化対策や災害対策予算は桁が3つほど大きい。

 オープン・データ、ビッグデータに関しては、政府がまず行うのが政府の保有する情報のオープン化であり、昨年の創造宣言で3年以内に出せるものは全て出すという方針が立てられている。ビッグデータはそれを活用する民間や研究機関、大学などの役目であり、この予算でその道筋をつけようとしている。

 ITインフラは、既に世界最高水準である日本のブロードバンド環境をさらに強化し、海洋資源調査、学術情報、中小企業など様々な利活用を促すためのものだ。

 健康長寿社会は、国民の健康増進のために医療情報データベースやレセプト情報分析などを強化すると共に、関連産業を創出するためのものだ。純粋に医学的なものは厚生労働省が、純粋に研究開発のものは文部科学省が別途予算化していて、ここではICTが強く関与するものだけに限られている。