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写真1●「同調圧力」により、SNSやメールの友達とパスワードを共有する子供が少なくない(写真はイメージ)

 中学生や高校生たちと話をしていて、ブログやSNS、メールなどで使うパスワードの使い方について、何回か気になるコメントを耳にした。パスワードは、自分だけが利用できる領域を保護するためのもので、本来他人に教えるものではない。ところが最近は、友達や恋人とパスワードを共有する子どもが少なくないのだ(写真1)。

 なぜそのようなことをするのだろうか。その背景には、彼ら彼女らの世界独特の「同調圧力」が働いている。

パスワード共有=友情・信頼・愛情の証?

 パスワード共有が事実とは思えない人がいるかもしれないので、少し前だが、海外の調査結果を紹介しよう。

 米調査機関Pew Research Centerの「Teens, kindness and cruelty on social network sites」(2011年、写真2)によると、パスワード共有経験について米12~17歳のインターネット利用者の30%が「共有経験がある」と答えている。年齢別で見ると12歳は13%、13歳は21%、14歳は29%、15歳は43%、16歳は33%、17歳は41%。男性は28%、女性は何と38%が共有した経験があると答えた。

写真2●Pew Research Centerが公開した「Teens, kindness and cruelty on social network sites」

 共有する相手は友だちや恋人、異性の友人だった。パスワードの共有は、相手への友情や信頼、愛情の証として10代に認識されている。

 SNSユーザーは33%で非ユーザーは19%と、SNSユーザーの方が共有する率が圧倒的に高い傾向にある。パスワードは多くの場合、SNS経由でやり取りされている。ここには共有しないと相手に嫌われる、仲間はずれにされるという心理が働いていると推測される。この傾向を、つながりが目に見えるSNSが助長しているのだ。