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 New York Timesの報道によると、メールとFacebookのパスワードをボーイフレンドと共有することを決めたサンフランシスコの高校3年生Tiffanyさんは、「(パスワードの共有は)信頼の証。彼に隠し事はないし、彼も私に隠し事はない」と答えている。

 しかし当然ながら、パスワードを共有することでトラブルは増える。例えば相手のメールやSNSにログインし、その内容を巡って衝突する。あるいは恋人同士が別れた後に、パスワードやブログなどの扱いを巡っていさかいが起きるといったことが予測できる。

 パスワードの共有が本当に信頼や友情、愛情の証と言えるのだろうか。信頼や友情、愛情はパスワードを共有しなければ証明できないものなのだろうか?

「断ったら友達ではなくなると思った」

 中学1年生のA子は、仲良しのB子、C子とブログやSNSのパスワードを共有することにした。3人で一緒にブログを共有し、交換日記のように使いたいと考えたのだ。

 初めのうちはうまくいっていたが、部活で忙しくなったB子はブログ更新が滞りがちになってきた。A子とC子は自分たちとの友情がないがしろにされたと感じて激怒。B子のSNSのプロフィールを勝手に書き換えて、B子との仲を断ってしまったという。元々B子は熱心に部活に取り組んでおり、ブログを更新する自信はなかったが、断れない雰囲気でつい二人に同意してしまったのだという。「断ったら友達ではなくなると思った。がんばって更新すればよかった」と打ち明けた、B子の悲しげな表情が忘れられない。

 子どもたちが「LINEをやりたい」という最大の理由を知っているだろうか。それは「みんなが使っているから」だ。みんなが使っているのに自分だけ使わないことは、子どもたちには耐えがたい問題となる。だからこそ、保護者に「LINEがやりたいからスマホを買って」攻撃が起きるわけだ。LINEを始めてからもこの「みんなが」は子どもたちを縛り続ける(写真3)。

写真3●「みんながやっている」という理由でスマートフォンを欲しがる子供が増えている(写真はイメージ)

 高校2年生のD子は、ある時クラスのいわゆる「イケてる」メンバーのLINEグループに招待された。グループのメンバーに選ばれたことが、D子を有頂天にさせた。それまで部活でレギュラーに近いところまでいっていたD子だったが、LINEグループでのやり取りが重要になり、夜中も遅くまでLINEでのやり取りを中心にするようになった。