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「儲かるの? じゃあうちでも」

リクルートテクノロジーズの西郷彰シニアアナリスト。「好奇心旺盛で達成意欲が強いリクルート社員は、他部門の成功事例を積極的に取り入れる」と話す

 データサイエンティストの1人が西郷彰氏。リクルートテクノロジーズ ITソリューション部のビッグデータグループでシニアアナリストを務める。2009年11月入社で社歴は浅いものの、メーカーや調査会社で長く分析業務に携わってきた。

 「分析者」という肩書きでリクルートのインターネットマーケティング室に配属された西郷氏だが、当時のチームはたった2人。「リスティング広告やSEO(検索エンジン最適化)などに携わる部署の端っこにぽつんと2つ席があった」と苦笑する。リクルートは既にネット事業に力を入れ始めていたが、日々の業務で蓄積される大量のデータが有効利用されているとはいえない状況だった。

 「リクルートには取引先企業と、情報にアクセスするユーザー双方から量が多く深い情報が集まる。これはチャレンジしがいがあると思った」。そこで西郷氏は猛然とデータ分析に取り掛かる。早々に成果が出た。飲食店のクーポンを提供する「ホットペッパーグルメ」の会員向けメールマーケティングだ。

 膨大なメルマガ会員を抱えていたが、当時は全員に同じ内容のメルマガを発送していた。西郷氏は「メルマガからのサイトへのアクセス情報を解析。興味の対象に応じて会員をセグメント化し、最適なコンテンツを自動的にメールにはめ込む」という策を事業部に提案した。焼肉店の情報を見ている会員には焼肉特集を、居酒屋へのアクセスが多ければ居酒屋特集をはめ込むという具合だ。

 他社に先駆けて、この機能を実現したところ、サイトへのアクセスは急増。成果が上がると、他の事業部門の社員が食い付いてきた。「面白いじゃん。すげえな」「それやると儲かるの? ならうちでも」。こうした反応に西郷氏はリクルートの強みを再確認したという。「営業力が売りの“体育会系”と思われがちだが、それだけではない。地頭が良く、成果が出るなら『真似』も厭わない。頭をどんどん切り替えてすぐに意思決定できるベンチャー気質は健在だ」。

●データサイエンティストが媒介役となり、組織横断で成功事例を共有
●データサイエンティストが媒介役となり、組織横断で成功事例を共有
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