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現時点で、コホート研究への参加者はどれほど集まっていますか。被災地でこうした研究への参加者を集うことには、困難を伴うのではないでしょうか。

 2014年3月末時点の数字ですが、宮城県では地域住民コホートで約1万1000人、三世代コホートで約5000人が集まっており、岩手県では約8000人が集まっています。ほぼ計画通りに集まってきており、2015~2016年には15万人を達成したいと考えています。

 被災地だからコホート研究は大変だろうというのは“東京的”な発想ではないでしょうか。被災地は今、たくましく復興を遂げつつある。震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市でも、市立病院の再建計画がまとまったところです。我々の機構からは、こうした復興をサポートするメンバーを沿岸部の各地に派遣しています。

今後、15万人分もの遺伝情報をどのような手段で解析し、どのような形で活用するのでしょうか。

 ゲノムコホートでは、収集した生体試料は外部に提供しても、自ら解析は行わないというケースがしばしば見られます。これに対し我々は解析までを自ら手掛け、その結果を研究機関や企業に提供できる体制を構築したい。そしていずれは調査に参加してくれた住民に、個々の遺伝情報を何らかの形でフィードバックしたいと思っています。

 ですから、遺伝情報をどのような手法で解析し、その結果をどのように提供するかは、今回のプロジェクトの重要なテーマになります。少なくとも、遺伝子の塩基配列の情報をそのまま住民に返す、といったことは考えていません。調査参加者にとって解釈しやすく、しかも何らかの生活改善につなげられる形にするつもりです。

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