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「やらされている感」を持たせない

 以上のような分析を経て、プロジェクト管理室の設置を提案し、実際に組織を発足させ、新たな業務を進められるようになった。

 私たちが180日実践塾で解決策を立案し検証するために作成した資料は、ほぼそのまま、経営層へのプレゼンテーションや、プロジェクト管理室に加わるメンバーに対する趣旨の説明に活用できた。

 前回書いた通り、「品質向上に向けて取り組むべき」という声は、以前から社内でたびたび上がっていた。それでも本格的な取り組みとして進まなかった理由は、今回のように問題の原因を論理的かつ掘り下げて分析しなかったからではないだろうか。

 一連の分析作業を通じて説得力が高まった。これが本格的な取り組みとして開始できた大きな要因だと理解している。

 180日実践塾においては半年以内に何らかの成果を出すというのが1つの指針となっていた。何とか半年間で目標の1つである体制の整備、つまり専門組織の設置までは達成できたことになる。

 もう1つのルールの策定については、180日実践塾の期間中、予想外に他の業務が折り重なり、当初の予定より後ろにずらさざるを得なくなった。それでも2012年中におけるプロジェクト管理室の重要テーマとしてこれに取り組み、秋には一通りの整備が済んだ。

 ルールの社内展開に当たっては、現場社員への動機付けを意識した。「標準化」や「管理」という言葉は、現場で日々の業務に当たっている社員にとっては「新しいルールが追加されて余計な作業が増えるのでは」といったような印象を抱きがちだ。いわゆる「やらされている感」をどうしても伴ってしまう。

 そこで私たちは現場の社員に、180日実践塾で実施した作業の結果を提示しながら、新体制およびルールの目的や意義を理解してもらうことを心がけた。