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実用化には技術・制度両面で壁

 大日本印刷は2017年までの実用化を目指している。ただし、技術と制度の両面で課題が山積している。大日本印刷が先行研究・特許を調べたところ、北欧の企業1社が類似の着想で研究していることが分かったが、それ以外の事例は無かったという。それだけ実用化が困難だということだ。

 技術面では、3Dデータの多様性が課題になる。3Dデータは2次元の紙幣や有価証券などのデータよりも多種多様だ。ある銃の3Dモデリングデータがブラックリストに登録されていても、形状の一部を変えた“亜種”の銃については検出できない恐れがある。

写真4●3Dプリンターによる危険物製造を抑止する技術を研究している大日本印刷研究開発センター基盤技術研究所の茂出木敏雄主席研究員

 大日本印刷の技術では、表面の突起や部品が多少異なる程度なら、亜種ではなく同一データと判定する。ただし、形状が大きく異なる場合、ブラックリストをすり抜けてしまう。

 これを防ぐためのアルゴリズムを模索しているところだが、「そもそも銃は紙幣のように偽造防止の観点で作られているものではない。いくら照合精度を上げたり、ブラックリストを拡充したりしても、それをすり抜けようとする銃開発者が現れればイタチごっこになってしまう」(茂出木主席研究員=写真4)。