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 NECと富士通が子会社再編を進めている。国内景気の回復により活況が続く、ITサービス事業に経営資源を集中させるのが狙いだ。

 NECは七つのソフトウエア子会社に分散していたSEを集約。「IoT(Internet of Things)」など、新規案件を開拓する。富士通は携帯電話端末や半導体など、課題事業を整理。利益を確実に生み出すことで、ビッグデータやクラウドなどの成長分野への投資を加速する。

全国に分散するSEを最適配置

 NECは4月1日、NECソフトなど七つのソフト子会社を集約し「NECソリューションイノベータ」を設立した(図1)。約1万2000人の従業員を抱え、2014年3月期の売上高は約2600億円。通信事業者向けを除く、NECグループのSEの大半を集結させた。

図1●2014年4月に発足した「NECソリューションイノベータ」の概要
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 「IoT(Internet of Things)など、従来型SIビジネスの枠にはまらない案件が増えてきた。こうした案件を受注するには、全国に散らばるSEを最適配置する必要がある」。こう語るのは、NECソリューションイノベータの三村尚史 執行役員常務だ。

 以前は七つの子会社それぞれが、組み込みソフトやセンサーに強いSEを抱えており、戦力が分散していた。4月以降はスキルを持つ人材を新会社に集約。さらに、携帯電話やPCなど「コンシューマー機器の組み込みソフト開発を手掛けていたSEも再配置した」(三村執行役員常務)ことで、IoT関連の大規模案件を受注できる体制を整えたとしている。

 ソフト子会社の再編から3カ月後の7月1日、NECはサーバーやストレージ、POS(販売時点情報管理)端末などを開発・生産する四つの子会社を統合し、「NECプラットフォームズ」を設立する(図2)。各社の生産技術や品質管理ノウハウを持ち寄り、コスト競争力を高める計画だ。

図2●2014年7月1日に発足する「NECプラットフォームズ」の概要
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 さらにNECは、IT機器保守サービスを手掛けるNECフィールディングに対してTOB(株式公開買い付け)を実施済み。9月までに完全子会社化する予定である。一連の子会社再編を通じ、「社会ソリューション事業」に経営資源を集中させる姿勢を鮮明にしている。