PR

 同キットは、種々雑多なヘルスケア機器のための標準化プラットフォームとしての役割も持っている。iOSでは、これまでも「Nike+」という活動量計だけは例外的にOSレベルでサポートをしていたが、これからは人気の活動量計はもちろん、心拍系や血圧計などもアップルの標準アプリ、標準API経由で利用が可能になり、異なるメーカーのヘルスケア機器を組み合わせて総合的な健康判断を行なったりといったことも可能になってくるはずだ。

 そんななか、自社製ヘルスケア用ハードウエア製品の独自アプリ、独自クラウドサービスの開発を続けるべきか否かは、企業にとって悩ましい決断かも知れないが、いずれにしてもこれまでは標準がなく、連携も難しかったヘルスケア機器市場に、アップルがデファクトとなりそうなスタンダードを設定してきたことで、市場のさらなる活性化が期待できるだろう。

写真17●「Health」アプリと併せて発表された「HealthKit」の提供で、ヘルスケア系ソリューションの開発に拍車がかかりそうだ。
写真17●「Health」アプリと併せて発表された「HealthKit」の提供で、ヘルスケア系ソリューションの開発に拍車がかかりそうだ。
[画像のクリックで拡大表示]
写真18●iOS 8にはヘルスケア機器のデータを管理する「Health」アプリが標準で装備される。
写真18●iOS 8にはヘルスケア機器のデータを管理する「Health」アプリが標準で装備される。
[画像のクリックで拡大表示]

 同様のことはホームオートメーションの市場についても言える。これまで各社が各様に、スマートロックやスマートLED電球を開発してきたが、アップルが「HomeKit」という開発キットを用意してとりあえずはロック、照明、防犯カメラ、ドア、サーモスタット(冷暖房)、自動制御式電源/スイッチといったホームオートメーション機器の利用を標準化する。

 個々の機器を個別にiOSから制御することもできれば、機器をグループ化して集中制御することも、Siriを使って音声で制御することも可能になるという。

 例えば玄関の鍵を開けると自動的に玄関の電気が灯り、出がけに「エアコンを消して」と声で命令してエアコンを消す、といった風景も来年には当たり前になるかもしれない。

 ユーザーにとって使いやすいソフト作りのガイドラインも整備され、他社ハード間をつなぐ連携アプリが登場すれば、これまで単機能製品の世代交代だけで終わっていた製品市場で一歩踏み込んだ実用的な使い方が広がり、新たなゴールドラッシュを生みそうだ。

写真19●ホームオートメーション市場向けに提供される開発キット「HomeKit」で機器の標準化を促す。
写真19●ホームオートメーション市場向けに提供される開発キット「HomeKit」で機器の標準化を促す。
[画像のクリックで拡大表示]
写真20●ロック、照明、防犯カメラ、ドア、サーモスタット(冷暖房)、自動制御式電源/スイッチといった機器の利用をiPhoneで制御する。
写真20●ロック、照明、防犯カメラ、ドア、サーモスタット(冷暖房)、自動制御式電源/スイッチといった機器の利用をiPhoneで制御する。
[画像のクリックで拡大表示]