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本社が津波で浸水の恐れ

 2011年になると、クラウド導入は棚上げになった。東日本大震災が発生したからだ。直接の被害は受けなかったが、震災後に「東南海・南海地震」の想定が見直されたことが大きな影響を与えた。新しい想定では、大阪市生野区にある本社ビルが津波で浸水する恐れがあることが判明したのだ。

 そこで同社は1年弱をかけて、外部委託DCを使うBCP対策の仕組みを構築した。DCの立地には、兵庫県の郊外地域を選んだ。「南海地震やそれに伴う津波が発生した場合、大阪市内への立ち入りができなくなる可能性が高い」(古川部長)と判断したからだ。

 ロート製薬の基幹系システムは大阪市生野区の本社ビル内や三重県伊賀市にある工場「上野テクノセンター」で運用する(図2)。基幹系システムの待機系は兵庫県にある外部委託先のDCで運用し、不測の事態が発生した際に切り替えられるようにしている。また現在は、これらに加えて、AWSの「東京リージョン」で、情報系やバッチ処理に関するサーバーを運用する。

図2●ロート製薬のシステム構成
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