PR

 河本氏は「大阪ガスには5つの事業部があり、多様な仕事がある。そして、いろんなところにデータ分析する機会がある」としたうえで、取り組みの一つの例として「緊急車両出動体制の効率化支援」を紹介した。

 大阪ガスの緊急車両は、1分でも早く現場に出動することが大事であり、24時間体制なのでコストもかかる。このため、より少ない車両でより早く現場に出動できるように車両を配置しておくことが非常に重要になる。

 これを支援するために、現状の配置を変えたときの現場への移動時間をシミュレーションできるシステムを作った。「勘と経験で車両を配置していた現場のおじちゃんに勝たないと意味がない。何がキモかと言うと、正確さなんですね」(同)。この正確さを、ビッグデータ分析で実現したという。具体的には、GPSを搭載した自動車の走行データを統計処理した。

データ分析の3つの勘違い

 河本氏は「昔は全然ダメでした」としたうえで、10年前、15年前の勘違いを3つ挙げた。

 1つめの勘違いは、データ量や高度な統計分析、大規模な分析モデルが重要だと思っていたこと。しかし、こうした考え方でデータ分析結果を報告するたびに、「そんなことは前から分かっていた」「それが何の役に立つの?」といった罵声が飛んできた。「世界で初めてのことが分かっても意味はない。重要なのは会社に対するバリュー。当時はそのことが分かっていなかった」(河本氏)。