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 「BPM(業務プロセス管理)の市場が熟してから参入したのではなく,古くからBPMに取り組んできた強みがある」---。BPMパッケージの新版「TIBCO iProcess Suite 10.6」を7月に出荷したばかりの日本ティブコソフトウェア。同社の親会社にあたる米TIBCO Softwareでアジア太平洋および日本担当CTO(最高技術責任者)を務めるDan Ternes氏に,同社製品の市場での位置付けを聞いた。



米TIBCO Softwareでアジア太平洋および日本担当CTO(最高技術責任者)を務めるDan Ternes氏(インタビューは香港との国際電話で行った。写真撮影は米TIBCO Software)
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BPMを前面に押し出しているが,BPMベンダーである英Staffwareの買収以前からBPMに注力してきたのか。

 その通りだ。(私がかつて在籍していた)英Staffwareを買収する以前からBPMに注力してきた。確かに,今回出荷したBPMソフト「iProcess Suite」の新版は,従来は「Staffware Process Suite」と呼ばれていたものであり英Staffwareの技術を投入している製品だが,米TIBCO Softwareが元々BPMに強いベンダーであることは疑いようがない。英Staffwareの買収によって,米TIBCO SoftwareのBPM製品がより強化されたと理解してほしい。

BPMのためのスイート製品が備えるべき機能とはどういうものか。どういった組み合わせでスイートを構成すべきなのか。

 確かに市場でのBPMの位置付けは混沌としており,様々なベンダーがBPMのためのスイート・パッケージを,ベンダーなりの考え方で組み合わせている。おのおののベンダーが言うBPMという言葉は,ベンダーごとに意味合いが異なるかも知れない。こうした状況なので,ユーザー企業にとって分かりにくくなっているのも確かだ。

 我々は,IT市場を詳細に観察している米Gartnerなどの市場調査会社に倣っている。大まかには,市場調査会社が分かりやすく示しているIT業界の概念に沿って,製品のパッケージを構成するようにしている。ユーザー企業にとって,BPMのためのスイート製品が備えるべき機能を過不足なく収録したパッケージであるためにだ。

 具体的には,業務プロセスのモデリングと実行エンジンを中核に,ESB(Enterprise Service Bus)などSOA(サービス指向アーキテクチャ)の基盤ソフト,CEP(Complex Event Processing,複合イベント処理)ソフト,様々なデータ・ソースにアクセスするためのアダプタ,データ統合ソフト,といった具合だ。こうしたソフトによって,BAM(Business Activity Monitoring)が実現できる。

 もちろん,個々の機能やバージョン・アップといった部分では,我々がユーザー企業から直接聞いたリクエストを反映させている。例えば,最新版のiProsess Suite 10.6では,業務プロセスのモデリング用言語であるBPMN(Business Process Modeling Notation)1.0と,BPMNで記述したモデルを実行するためのプロセス記述言語であるXPDL(XML process Definition Language)2.0にフル対応した。また,長時間・非同期のサービスを実現した。サービスからのレスポンスを待ち続けることなく,iProsess Suiteはプロセスを継続できるようになった。

BPM,SOA,CEPといった製品分野は,Javaアプリケーション・サーバー・ベンダーが旧来のプレイヤとして君臨しているイメージがある。

 例外的に米Oracleは以前からBPMに注力しているベンダーだが,WebSphereの米IBMやWebLogic/AquaLogicの米BEA SystemsといったベンダーがBPMに進出してきたのは,わりと最近のことだ。J2EEやWeb Service,ESBなどのSOA技術では旧来のプレイヤであると言えるが,BPMに関しては経験を積んでいないと言えるだろう。業務プロセスの記述と実行といった狭義のBPM機能と,データ統合機能などとの連携も,スムーズではない。

 Javaアプリケーション・サーバー・ベンダーは,製品構成も中立ではない。ある機能を使いたい時に,アプリケーション・サーバー・ソフトなど特定の基盤ソフトウエアが必要になったり,BPMのインフラの構築のためだけに新規の開発が必要になったりする。一方で,米TIBCO Softwareの製品であれば,既存のITシステムをそのまま継続して使い続けられる。既存のITシステムを一切置き換えることなく,特別な開発を必要とせず,ITシステムをBPMに参加させられるのだ。