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 米ヒューレット・パッカードは昨年、米マーキュリー・インタラクティブを買収し、ソフト会社では世界第6位の売上規模になった。ここにきてソフト製品のポートフォリオが整い、明確なメッセージを打ち出している。そのメッセージとは、「ビジネス・テクノロジー・オプティマイゼーション(BTO)」。すなわち、ビジネスにおける結果を最適化するためにITを活用する、といったものだ。アジア太平洋・日本地域のソフト事業におけるマーケティング責任者、ダリル・ディケンズ氏に具体的な内容を聞いた。

―現状のユーザーの課題をどうとらえているか。
 ITによってサービス・デリバリ(サービスの提供)を開始するのが遅れることが大きな問題だとみている。我々がこの6月にまとめた調査によると、日本では29%のユーザーが“半分以上のプロジェクトで遅れがある”という回答だった。また、プロジェクトの遅れによって、計画していたコスト削減ができなかったというユーザーが75%、予定していた収益が得られなかったというユーザーが45%あった。

 この原因は、プロジェクトの初期段階における要求定義が不足していたため、というのが大きい。プロジェクト遅延の原因として、日本のユーザーは73%がこれを挙げた。米国では33%、欧州では15%であり、大きな違いがある。

 日本でこうした問題が大きいのは、運用と開発の間、あるいはシステム部門と事業部門との間でコミュニケーションが不足しているとみている。米国と比べてそれぞれの担当が“サイロ化”している。

―そうした課題に対し、HPでどのようなソフトを提供するのか。
 旧マーキュリーと、HPのOpenViewの製品ラインで、IT戦略からアプリケーションの実装、運用までをカバーする。力を入れている製品の一つが、HP Quality Center softwareだ。要求の管理からテストまでのサイクルをマネジメントする。

 米国では提供済みで、日本では10月ころに提供予定のバージョン9.2では、リスクベースのテスティングを可能にする。ビジネス側からみたリスクを管理し、それとテスト要件を結んで、テストを実施する。リスクとは、例えば“レスポンスが1秒から5秒に変わると、ユーザーが使わなくなる”といったことだ。

 こうした管理が必要なのは、テストを網羅的に行うことができなくなっているからだ。ソフトや技術の組み合わせが複雑でテストのボリュームが巨大になっている。それでいて限られた期間で必要なテストを実施しなければならない。ビジネスの要件から重要なものに対し、効率的にテストすることが必要になる。

 背景には、テスト不足でアプリケーションに障害が発生し、それがビジネスに大きな影響を及ぼしていることがある。

―障害対策としては他にどのようなソフトがあるか。
 ITILに沿った運用管理のためのツール群もそうだ。6つのコンポーネントからなる。その中核に位置する、HP Universal CMDBで障害への対応を容易にする。

 Universal CMDBの新バージョンでは、アプリケーションの問題から、インフラにおける原因の特定を短時間にできるようになる。アプリケーション・マッピングと呼ぶ新機能で、問題と原因を動的にリンクする。日本では年内に提供する予定だ。