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ファイルメーカーの宮本高誠社長
ファイルメーカーの宮本高誠社長
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 ファイルメーカーは2007年9月、データベースソフトの新製品「FileMaker 9」を発売した。外部のSQLデータソースへのリアルタイム接続機能など、複数の新機能を搭載する。同社の宮本高誠社長に、新製品の特徴や販売戦略について聞いた。

■FileMaker 9の特徴を教えてほしい。

 FileMaker 9は、ここ数年で最も意義深い製品だ。デスクトップ製品である「FileMaker 9 Pro」「同 Pro Advanced」の進化も大きいが、サーバー製品である「File Maker 9 Server」「同 Server Advanced」は、ゼロから再設計した。全く新しい製品といってもよいくらいだ。

 キーワードは「つながる」。FileMakerは従来もさまざまなシステムとつながったが、新版では外部のSQLデータベースとのライブ接続を可能にし、接続性をさらに高めた。これ以外にも、使いやすさを確保するための新機能を約30種類盛り込んだ。我々は「使いやすさのブレークスルー」と呼んでいる。

■外部SQLデータベースとのライブ接続とは、具体的にどんな機能か。

 SQLのデータソースに、リアルタイムに接続できる機能だ。外部SQLデータソースとして想定している製品は3種類。オープンソースの「MySQL」、マイクロソフトの「SQL Server」、そして「Oracle」だ。FileMaker 9では、こうしたデータベースにライブで接続し、データを読み込んだり、書き込んだりできる。あたかもFileMakerのデータであるかのようにデータを利用可能だ。

 これらのデータベースはいずれも、既存の企業システムの多くで使われている。我々は、これらを一からFileMakerに置き換えたいと考えているのではない。FileMakerには、難しいデータベース設計やプログラミングなどを知らなくても使えるという強みがある。ほかのSQLデータベースとは、相互補完的な関係になれるのだ。いってみれば、「FileMakerはSQLデータベースのベストパートナー」だ。

 従来版でも、ODBCを利用して、データの一括処理(バッチ処理)はできていた。しかし現在のビジネスシーンでは、日々、最新の“生きた”データに触れることができるのが重要。最新版ではこれが可能になった。さらに、プログラマーではない普通のパソコンユーザーでも、簡単に接続できる。

 実務を考えると、これはとても効果的だ。具体的なビジネスシーンを想定して説明しよう。FileMaker以外のSQLデータベースを使っている受注システムがあるとする。その会社の営業担当者が受注の状況を知りたいと思ったら、注文を受けた瞬間に、自分のパソコン上のFileMakerから受注データにアクセスできる。

 FileMakerのユーザーインタフェースは、使いやすいと定評がある。これを使って、一般の社員が最新のデータを簡単に利用できるのは大きなメリットだ。さらにFileMakerには、データをExcelやPDF形式で保存する機能がある。最新のデータを使って報告書を作成し、上司にメールで送る、といったことも簡単だ。

 これは、組織全体の生産性向上につながる。ビジネスの最前線にいる社員を、簡単に情報武装させることができる。「情報が戦力になる」わけだ。

 なお、これ以外にも、サーバー版には、PHPを使ったWebサイトを簡単に作れる機能が加わった。Webサイトで簡単に情報を発信できることで、データをよりダイナミックに活用、共有できるようになるだろう。

■販売戦略について聞かせてほしい。

 FileMaker 9で、新たなビジネスチャンスが生まれると考えている。SQLデータベースを扱っているシステムインテグレーターなどに、FileMakerを使ってもらえるようになるからだ。既存システムにFileMakerを併用することで、システム部の手を煩わせることなく、ユーザーが企業システム内の情報を使えるようになる。

 実際、FileMaker 9には、FileMakerのコミュニティー以外の人も興味を持ってくれている。例えばほかのSQLデータベースやPHPのコミュニティーに参加している人。これまでFileMakerは自分たちの世界と遠いと思われていたが、その目線がさま変わりしている。「FileMakerを、顧客に対するトータルソリューションとして提案できる」と感じてもらえている。

■マイクロソフトも、Excelに基幹システムのデータを簡単に取り込める、といった製品に力を入れている。

 Excelは素晴らしいソフトだ。ただ、FileMakerにはデータベースならではの強みがある。例えばさまざまな形式のデータを格納できること。多用なデータをFileMakerで一元管理できるのだ。これはExcelにはない特徴だ。

 実はExcelとFileMakerは親和性が高い。FileMakerのデータをExcelに簡単に持っていくことができる。だから両方を利用する方が、生産性は上がるだろう。FileMakerは、マイクロソフトOfficeの良きパートナーでもあるのだ。