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 朝日新聞社が運営するWebサイト「asahi.com(アサヒ・コム)」は2007年4月にリニューアルし、ニュース以外のコンテンツも提供する総合情報サイトに生まれ変わった。また、10月には有料サービス「PREMIUM」の提供を開始。「ネット上のコンテンツは無料」という考えが一般化している中、朝日新聞社はどのような方法で有料コンテンツを広めようとしているのか。朝日新聞社デジタルメディア本部ビジネス開発セクション次長の北元均氏に話を聞いた。

■asahi.comでは、どのようなサービスを提供しているのか

 現在は、ニュースを中心とする速報系コンテンツと、食や健康などの情報を中心とした情報系コンテンツ、さらにライフスタイルに関するコンテンツを提供する「どらく」の3つに分かれている。さらに2007年10月に、コンテンツを有料で提供するサービス「PREMIUM」を開始した。

■今までも有料のサービスは存在していたのでは

 有料サービスは、インターネットのメールサービス「クラブA&A」が始まりだ。1999年10月の開始当初は無料だったが、2003年9月に月額525円の有料サービスとしてリニューアルした。ところが、フリーメールが一般的になったため、クラブA&Aでのメールサービスの提供を中止。有料のコンテンツを定額で提供するサービスに改めた。このクラブA&Aを発展させたのが、2007年10月に始めたPREMIUMだ。クラブA&Aは月額525円の定額サービスだったが、PREMIUMは基本的にコンテンツに応じて料金がかかるサービスという位置づけだ。

■どうしてそのような有料サービスを始めたのか

 理由は明確だ。今のWebサイトではコンテンツは無料であり、広告で収益を上げるモデルがメイン。しかし、手間と時間をかけて作成したコンテンツは本来なら有料のもの。雑誌や新聞は有料で提供している。Webであっても、考えは同じ。価値のあるコンテンツを提供し、その価値を理解してくれる読者から利用料をいただくべきだと考えた。

■PREMIUMにはどのようなコンテンツを用意しているのか

 天声人語や社説など40以上のコンテンツを用意している。朝日新聞の過去記事のほか、週刊朝日やAERAの記事も掲載している。記事検索も可能だ。報道カメラマンが撮影したが紙面で使わなかった写真なども公開しており、好きな人にはたまらないコンテンツといえるだろう。

■宣伝と記事との棲み分けというのはどう考えているのか

 一般に、新しい商品を新聞や雑誌で初めて見たという人は多い。Webサイトでも、記事を読んだ読者がリンクをクリックして商品を購入するケースは多い。しかし、我々はそれでは広告と何ら変わらないと考えている。このため、記事の中に商品のリンクは張っていない。記事はあくまでも独立したものだ。リンクは記事中ではなく、記事の外に付けるようにしている。

■今後はどのようなコンテンツの提供を考えているのか

 昔の新聞に掲載したコンテンツは眠ったままだ。これらを読みたいという読者も多い。今は、死蔵してしまったコンテンツの掘り起こしを考えている。1950年代以降のデジタル化を進めている段階だ。