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 サイオステクノロジーは1月31日,システム開発などを手がけるグルージェントの発行済み株式80%を取得し子会社化すると発表した。サイオステクノロジーはJavaとLinuxを中核にSIなどを展開している。グルージェント 代表取締役 栗原傑享氏はJavaフレームワークSeasar2などのオープンソース・ソフトウエアを開発するNPO法人 Seasarファウンデーションの理事長を務める。子会社化の狙いは何か。サイオステクノロジー 代表取締役社長 喜多伸夫氏とグルージェント 代表取締役 栗原傑享氏に聞いた。(聞き手はITpro編集 高橋信頼)



サイオステクノロジー 代表取締役社長 喜多伸夫氏
サイオステクノロジー 代表取締役社長 喜多伸夫氏
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子会社化の経緯は。

サイオステクノロジー 代表取締役 喜多伸夫氏 : 話を始めたのは昨年の秋。サイオステクノロジーとしてWeb系のビジネスを強化しているなかで,グルージェントの人材や実績が大きな戦力になると考えた。グルージェントの株式の80%を保持しているのはビジネストラストだが,ビジネストラストはパッケージ主体。サイオスはSI主体の業務形態であり,グルージェントとのシナジーはサイオスのほうが大きいと判断した。

グルージェント 代表取締役 栗原傑享氏
グルージェント 代表取締役 栗原傑享氏
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グルージェント 代表取締役 栗原傑享氏 : グルージェントは従業員と役員を合わせて15人で,高負荷システムや,アーキテクチャのコンサルティングなど,技術の最上位の部分が多かった。全体をやりたくないわけではなかったが,体力がなくてやれなかった。サイオスには多くの技術者がおり,OS基盤やネットワークの技術,人材を持っている。

 またグルージェントではWeb,Javaとは別に,グリッド・コンピューティングや,iphoneやiPod Touch,Android,Brewといったスマートフォンに関する技術開発も行っている。

サイオス 喜多氏 : スマートフォンの可能性は大きい。2008年はスマートフォンがブレイクする年になると見ている。

グルージェント 栗原氏 : サイオスもグルージェントもオープンソースに投資している。サイオスはプロジェクト管理ツールのProject Keeperをオープンソースで公開したり,LinuxカーネルのメンテナをCTOに抱える米SteelEye Technologyを子会社化している。グルージェントはSeasarプロダクトのテンプレート・エンジンMayaaや,Ashikunep Kotanプロジェクトでコンパイラをオープンソース・ソフトウエアとして開発している。栗原はSesearファウンデーションの理事長であり,喜多氏も理事だ。オープンソースの領域におけるインパクトは示せると思う。

サイオス 喜多氏 : Seasar2は社内のいくつかのシステムですでに採用している。ただSeasar2のためにグルージェントを買収したわけではない。

ビジネストラストからの譲渡金額は。

サイオス 喜多氏 : 株式80%で7200万円。残り20%は栗原氏が引き続き保持する。

両社は事業領域が重なる。別会社のままではなく,合併した方がシナジーが高まるのではないか。

グルージェント 栗原氏 : 今すぐ合併するつもりはない。サイオスとは若干違う可能性を追求したい。ある意味でサイオスの逆張りみたいなことをやっていく。

 期待されているのは,スモール・ラボラトリのようなものだと思っている。

 グルージェントはこれから人を増やしていく。未来の技術を構築したいというような人に参加してほしい。

 昔,GIS(地図情報システム)の開発をしていたことがある。ハードウエアの開発まで手がけたが,当時はビジネスにならず断念した。しかし現在ではGoogle Mapsなど地図アプリケーションは巨大なビジネスになっている。我々の規模では3年後にブレイクする技術の開発は体力が続かない。サイオスグループに入ることで長期的な投資ができるようになると考えている。

サイオス 喜多氏 : サイオスは世界のIT産業に影響力を持つ企業になりたいと考えている。その目標を実現するためにグルージェントの未来技術に期待している。

サイオステクノロジー 代表取締役社長 喜多伸夫氏(左)とグルージェント 代表取締役 栗原傑享氏(右)
サイオステクノロジー 代表取締役社長 喜多伸夫氏(左)とグルージェント 代表取締役 栗原傑享氏(右)
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