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写真●米IBMのパライク・スウィニー氏
写真●米IBMのパライク・スウィニー氏
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IBMがデータ関連ソフトの拡充を急いでいる。企業買収によってコンテンツ管理ソフト「FileNet」やBI(ビジネス・インテリジェンス)ソフト「Cognos」などをラインアップに加えたほか、マスター・データ管理の「IBM Information Server」と「IBM InfoSphere MDM Server」の2製品を5月以降相次いで国内に投入する。米IBMで同分野を担当するパライク・スウィニー氏に製品戦略を聞いた。

御社はこのところ、データ関連ソフトの新製品を相次いで投入されています。

 当社は2006年以降、インフォメーション・オンデマンド(IOD)というコンセプトを掲げ、ビジネスに有益なデータを必要なときに迅速に提供するシステム基盤の構築を訴えています。ここにきてようやく、その実現を支援するための強力な製品がそろってきたといえます。

 IODの実現には大きく3つの機能が必要です。1つ目はデータをためるためのリポジトリの機能です。これはDBMS(データベース管理システム)の「DB2」などの製品が担当します。2つ目はそれらデータを統合する機能で、マスターデータ管理ソフトの「IBM Information Server」などがそれに当たります。3つ目はデータを必要な形式で見せる「ビュー」の機能で、買収して獲得したBIソフト「Cognos」などが受け持ちます。

リポジトリとビューの機能は従来からある製品群で実現できるようですが、統合の機能は新製品です。どのようにして分散したデータを統合するのでしょうか。

 まさにその機能が今、とても重要になってきています。IBM Information Serverを例に説明しましょう。この製品は「Understand(理解する)」「Cleanse(整える)」「Transform(変形する)」「Deliver(引き渡す)」の大きく4つの機能があります。つまり、マスター・データの重複を見つけ出し、あらかじめ定義したルールに従って名寄せしたり、データ形式を変換したりします。それを適切なリポジトリに格納するわけです。

 一連の処理はバッチ処理で実施することもリアルタイムで実施することも可能です。例えば、1週間分のデータがたまったところで実行してもよいですし、1トランザクションごとに変換させてもよいわけです。複数のデータベースを物理的に統合することもできますが、統合データベースを作らずに仮想的に統合することもできます。

なぜそのような機能を持つ製品が今、必要になっているのでしょうか。

 顧客の要求が高まっているからです。具体的にはここ2~3年の動きといえます。例えば流通業で、実店舗とWebサイトの販売データを一元的に見たいという要求をよく聞きます。システム的には別データベースで管理しておきたいが、前日Webサイトで商品を購入した顧客が次の日店舗に訪れたら、一言お礼を言いたいと。また、金融業では、マネー・ロンダリングなどの犯罪歴のある人物には、取引させないようにしたいという要望は強いです。そうした仕組みを作るためには、複数のデータベースを統合する機能が重要になってきます。