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クレハ 家庭用品企画・開発部マーケティンググループ 川崎洋氏
クレハ 家庭用品企画・開発部マーケティンググループ 川崎洋氏
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 クレハは2008年2月、Webサイト上で同社製品「NEWクレラップ」の動画CMをユーザーが作れる企画「Wrap Mixer」を始めた。歌詞の一部を入力し、約200種類の動画から好きなシーンを選んで並び替えると、NEWクレラップのCMソングに合わせたオリジナル動画を作れる。企画を担当するクレハ家庭用品企画・開発部マーケティンググループの川崎洋氏にその狙いと反響を聞いた。
(聞き手は杉本 昭彦=日経ネットマーケティング

Wrap Mixerを始めた経緯は。

 きっかけは2006年9月、Webサイトを今の形にリニューアルした時だ。それまでは、Webサイトは商品カタログなどの情報を低コストで掲載しておけばよいという考えだった。しかし、さすがにそんな時代ではなくなった。最低限、Webサイトを訪れた人が嫌悪感を持つのはいやだと思い、Webサイト刷新のオリエンテーションで、「とにかく好感を持ってもらえるサイトにしてくれ」と依頼した。1秒でも長く滞在してもらって、クレラップのブランドに好感を持って帰ってもらいたいと考えた。

 リニューアル後は、トップページを(サイト内の様々なコンテンツに誘導する)情報で満載にするのではなく、いきなりコンテンツを見られるようにした。その第1弾が、動画の料理番組「きょうのおむすび」だった。毎日一つのおむすびレシピを動画で紹介した。半年後には、第2弾「今日のおむすびII~おむすび学園クロニクル~」を開始した。ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上での評判は概ね好評だった。

 Wrap Mixerは、トップページで展開するコンテンツの第3弾という位置付けだ。

Wrap Mixerは若い男性に好まれそうで、クレラップの顧客層と異なるのではないか。

 女性のWebサイトの使い方は、深くネットサーフィンするというより、メールやブログなどコミュニケーション中心の使い方だと思う。そのため、今日のおむすびや、Wrap Mixerは(Webサイト上で展開する以上)ターゲット層を女性に絞っていない。とにかく面白いものを作ればバイラルで広がっていき、その結果、クレラップのブランド価値向上につながればよいと考えた。

ユーザーからの反響はどうか。

 まだ始まったばかりだが、作品数は3月末で3000強に達した。非公開だがページビュー(PV)も今日のおむすびと比べて多い。PVに対して作品数が少ないと感じているが、それは作品を完成させるためには最低でも2~3分はかかるためだろう。サイトに“腰を下ろして”利用してもらうのは一つのチャレンジだ。ただ、時間をかけて作ってくれた人は、動画CMをブログパーツにしてブログに張り、クチコミを広げてくれる人になる。

企画はどのように告知しているのか。

 3月は「mixi」や「ニコニコ動画」などのバナー広告から誘導した。mixiは体験して感想を書いてもらうことを期待して。ニコニコ動画は、Wrap Mixerで作った動画CMをワンクリックで投稿できるという連携をしている関係もあり出稿した。

 約200種類ある動画の中には、ブログで人気の犬「富士丸」を撮影したシーンがある。実は、その犬のブログからの流入数がとても多い。PVが数万あるようなブログの影響力は大きいと感じている。

今後の予定は。

 細かな使い勝手の向上や動画シーンの拡充を続ける。富士丸のように流入数の拡大を期待できる動画を追加するのもよいかもしれない。終了時期は決めていないが、6カ月は続ける予定だ。

クレラップの広告・宣伝におけるインターネットの位置付けは。

 商品は女性向けで、広告のターゲットはF1層、F2層となる。広告はテレビ中心で展開している。Webサイトでは、商品カタログ、FAQ、テレビCM、レシピ集などを提供している。使い勝手がいいから買ってくださいと説得する内容ではない。テレビCMも同じだが、Webサイトの最終的な目標は、ブランドの価値を上げること。それにより、100円で売っていたものを150円に上げることができる。