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カカクコム 食べログ.com 運営責任者の村上敦浩氏
カカクコム 食べログ.com 運営責任者の村上敦浩氏
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 カカクコムが運営するクチコミを利用したグルメサイト「食べログ.com」は2008年4月16日、飲食店も無料で情報を掲載できるサービスを開始した。これまで飲食店からの情報掲載は受け付けず、ユーザー主導で展開してきた同サイトで、このサービスを開始した意図はどこにあるのか。カカクコム事業開発本部事業開発部長で食べログ.com運営責任者の村上敦浩氏に聞いた。
(聞き手は中村 勇介=日経ネットマーケティング

今回、飲食店側からの情報掲載を開始したのはなぜか。

 食べログはユーザーを中心に考え、ユーザーが使いやすいWebサイトを目指してきた。その結果、従来の掲載課金型のグルメサイトとは異なり、ユーザーが本当にお薦めする店舗の情報が集まるグルメサイトになった。

 しかし、食べログで店舗を見つけても、メニューなど詳細な情報が掲載されておらず、またクーポンもないため、食べログで店舗を見つけた後、「ぐるなび」でクーポンを入手して予約するという流れが定着してしまった。本来グルメサイトは、店舗選びから予約までが完結できる作りになっているべきだと考えていた。また、ユーザーからもメニューなど詳細な情報を掲載してほしいというニーズがあったため、このサービスを開始した。

 その一方で、店舗側の要望もあった。ある店舗では一時期8000円のコースメニューを販売していたが、その店舗のクチコミを見た別のユーザーが実際にその店舗を訪れたところ、メニューが変わり1万円になっていてガッカリした、ということがあった。店が情報提供することで、正しい、最新のメニューを伝えられるようになる。

飲食店はどのような情報を掲載できるのか。

 営業時間、席数などの店舗情報、メニュー、料理・店内/外観写真などを掲載できる。写真はユーザーも投稿ができるが、飲食店が掲載した写真が優先して上に表示される。また、自分の店舗に掲載されたユーザーのクチコミに対して返信ができるようになった。

 ただし、ユーザーへのお礼、ユーザーの要望に対する改善案提示、改善結果の報告、事実と異なる情報の訂正に限っている。返信は掲載前に食べログ運営側で確認をしてから掲載する。これは「あまりおいしくなかった」などの、個人の感覚的なネガティブなクチコミに対する非難などを避けるためだ。

ぐるなびなどの競合サイトとの違いは?

 直近30日間に自分の店舗のページを訪れたユーザー数が日別に分かるアクセス解析機能や、自分の店の地域内のアクセス数上位100店舗と、自分の店舗がその地域で何位だったかが分かる月間ランキングを提供する。

 アクセス解析を使うことで、例えば来店や問い合わせ件数と店舗のページへのアクセス数の相関関係などを調べられる。ランキングは情報を登録している飲食店だけではなく、ユーザーが登録した店舗も含めて公開する。

 ほかのグルメサイトにも同様の機能があるが、食べログはクチコミ情報サイトのため登録店舗数が多く、自分の店が地域内でどれぐらい人気があるかが、より客観的にわかる。今までの飲食店のマーケティングでは実現できなかったことだ。

飲食店が情報を掲載するのは無料だが、なぜ有料にしなかったのか。

 店舗の基本的な情報は、すでにユーザーからの投稿で掲載されている。今回のサービスは掲載されている店舗情報に、あくまで補完的に情報を追加できるというもの。すでに掲載されている店舗に課金するのは難しいと考えたためだ。

 飲食店から課金するのではなく、コンテンツを拡充することでユーザー数とページビュー(PV)を伸ばし、コンテンツ連動型広告や検索連動型広告で収益を上げていく。

今後、食べログはどのように充実させていくのか。

 2009年3月中に情報登録店舗は1万店舗、月間ユニークユーザー数(UU)は現在520万人だが1000万人を目指す。UU拡大のためには、コンテンツの充実を重視する。いずれはユーザーも店舗情報を編集できるようにしたい。また、食べログ利用者は本当においしいものを食べたいという意識が高いので、登録店舗に食べログユーザーのために特別メニューを作ってもらうなどを考えている。

 このような施策を行いユーザーに使いやすいWebサイトを追求すれば、必ずぐるなび(月間約7.2億PV/約1500万UU 、2007年12月時点)に追いつけると考えている。