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 ユーザー企業におけるメインフレーム需要の高まりに合わせてメインフレーム専門部署を2007年4月に設立した運用管理ソフト大手の米CA。2008年2月には,米IBMによるメインフレームの新版「IBM System z10 Enterprise Class」(System z10 EC)の出荷に合わせ,同システム向け運用管理ソフトの提供を開始している。ITproは2008年6月9日,同社メインフレーム事業部門の責任者であるChristopher O'Malley氏に,メインフレーム市場の状況を聞いた。

(聞き手は日川 佳三=ITpro



米CAでメインフレーム・ビジネスユニット担当シニア・バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャを務めるChristopher O'Malley氏
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IBM製メインフレーム用の運用管理ソフトの提供やサポートなど,メインフレーム分野に特化した専門の事業部署を設立した背景を教えてほしい。

 1976年の創業以来,米CAはメインフレーム市場に取り組んできた。また,メインフレーム開発会社である米IBMでJavaアプリケーション・サーバーのWebSphere製品を牽引してきたJohn Swainsonが米CA(当時の米Computer Associates)にやってきたことで,米CAのメインフレームへのかかわりは,より強固になった。もちろん,最も重要な点は,ユーザー企業においてメインフレーム需要がリバイバルしているということだ。

 かつて,IBMのメインフレームのポジションは安泰だった。UNIXサーバーやPCサーバーなどが登場した後においても,少なくとも1990年代中盤くらいまでは,市場に受け入れられてきた。ところが,1990年代後半ともなると,「価格が高すぎる」ということで,TCO(Total Cost of Ownership)の観点から否定的な意見が主流となった。当時は,メインフレームのような一極集中処理でなく,複数のサーバー機に分散処理させる方式が主流だった。1995年頃には,サーバー機を分散配置することによって運用管理負荷が増大するということが,まだよく知られていなかった。

 ところが,ここへきて時代は変わった。堅牢性や機能面での優位性に加え,運用管理コストの削減や性能あたりのコストなどの面においても,メインフレームはPCサーバーに勝っている。結局,メインフレームの方がパソコンよりも安くつくということに,みんなが気付いたのだ。基幹システム用途はもちろん,情報系のデータベース・サーバー用途や各種サーバー統合用途まで,どんどんメインフレームの利用が増えている。ハードウエア性能も,処理性能にして年率20%で伸び続けている。

サーバー統合は電力消費を抑え,CO2を削減する。メインフレームのグリーン度合いはパソコンと比べてどのくらい優位なのか。

 グリーンITにおいてメインフレームに敵はいない。パソコンをメインフレームにリプレースするだけで,分散処理を含んだ典型的なパソコン・サーバー利用と比べ,実に85%の電力を削減できる。ユーザー企業のマシン室やデータセンター設備などへの投資を最大限に活用し,CO2の排出量を減らそうと思ったら,計算機資源はメインフレームであることが望ましい。

 もちろん,PCサーバーであっても,物理/論理パーティショニング機能や仮想マシン・ソフト,仮想化を前提とした各種の運用管理機能など,サーバー統合のための各種機能によって,グリーン化を図ってきている。稼働率を高めたり,部品を共有化するなどの工夫によって,無駄な電力消費を抑えている。だが,メインフレームのグリーン度合いは,PCサーバーの比ではない。

メインフレームに死角はないのか。

 ある。懸念材料は,メインフレームを熟知した技術者のボリューム・ゾーンが50歳から55歳程度と高齢化しており,若い世代への技術の継承が進んでいない点だ。こうした問題があるからこそ,メインフレーム用の運用管理ソフトの充実が望まれている。米CAは,ユーザー企業に対してメインフレームのサポート・サービスを提供できている。