PR

 米ベライゾン ビジネスは多国籍企業にグローバルなサービスを提供する通信事業者。最近では日本の機械メーカーであるコマツから,グローバル・ネットワークの運用,サポートを受注した。ワールドワイドセールス担当グループ社長を務めるブレア・クランプ氏にグローバル市場の考え方と,同時不況下の戦略を聞いた。

(聞き手は松本 敏明=日経コミュニケーション


日本の市場はベライゾン ビジネスにとって,どういう位置付けなのか。

米ベライゾン ビジネスのブレア・クランプ ワールドワイドセールス担当グループ社長 撮影:的野弘路
米ベライゾン ビジネスのブレア・クランプ ワールドワイドセールス担当グループ社長 撮影:的野弘路
[画像のクリックで拡大表示]

 グローバルな見地から見て,日本は2番目に多国籍企業が多い市場である。これら企業がネットワークを使い海外とやり取りする機会は多い。私たちはこうした企業のニーズを支援するサービス・プロバイダとなる。

世界的な景気後退が話題となっている。こうした環境の下で,注力する部分は。

 2009年に我々が重要と考えるポイントは3点ある。ネットワーク,ネットワーク上で動作するサービス,そして人材だ。

 特にこれからは世界的な景気の悪化に直面しなくてはならない。その際には,ユーザーのニーズを理解し,そこに合致した価値を提供する。こうした取り組みはこれまでと変わらない。

一部の通信事業者からは,景気の悪化に伴うシステム案件の遅れが聞こえている。

 景気悪化はいろいろなところで言われている。しかしそれをチャンスととらえる企業もある。こうした企業からは,技術を導入してコストを下げる,サービスによって初期投資を減らすという提案を求められている。彼らはユニファイド・コミュニケーションやコラボレーションによって,今までと違った仕事のやり方を考えている。

 具体的にはビデオ,テレビ会議,電話会議,電子メール,モバイル,VoIPを組み合わせて,出張を置き換え,従業員の生産性を上げている。

景気が悪化する中,システムを企業が採用に踏み切るまでが難しいのでは。

 私の申し上げたかったのは,システムの導入によって総コストが変わってくるということだ。

 システムやサービスを使うことで人の行動は変わる。VoIPやテレビ会議を使うことによって,例えば企業の幹部が飛行機に乗って旅行するといったことを減らせるはずだ。こうしたあらゆるコストと比較する必要がある。

クラウド・コンピューティングに対する戦略は。アマゾン・ドット・コムやグーグルなど上位レイヤーの企業が提供するクラウドとの違いは。

 大きなチャンスだと考えている。クラウド,SaaS(software as a service),仮想化と言い方は異なるが,基本的にはアプリケーションなどすべてのものがネットワークに乗っていなくてはならない。

 ベライゾンはこのネットワークを自分で持っている。ここが,上位レイヤーの企業が提供するクラウドと比べた強みだ。

クラウド・コンピューティングが上位レイヤーの企業から提供されると,通信事業者はアクセスラインになるという懸念もある。

 ネットワークの使い方は,ユーザーの要求条件によって変わってくる。例えば日本国内の通信だけでよければ,それは日本に閉じたネットワークになるだろう。

 サービスには役割分担があり,これはユーザーがどう望むかによって変わってくる。そうした枠の中で,誰が要る,要らないといった議論は難しい。あくまでユーザーがどうしたいかでコンビネーションは変わるだろう。