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 ソフトバンクIDCは2009年2月,アイビーシーのネットワーク監視アプライアンスを活用した監視サービス「プレミアムネットワークサービス」を開始した。同サービスでは,監視アプライアンスを利用して企業のサーバーやネットワーク(主に同社データセンターのユーザー向けに提供)をモニタリングし,稼働状況のレポートを定期的に報告。必要に応じて改善ポイントまで指摘する。ソフトバンクIDCの担当者にサービス提供の狙いや,他社の同様なサービスとの違いを聞いた。

(聞き手は榊原 康=日経コミュニケーション


プレミアムネットワークサービスを提供した狙いは。

ソフトバンクIDC ソリューション事業本部の石田誠司副本部長(左)と,ビジネス開発本部テクニカルソリューション部の大屋誠部長(右)
ソフトバンクIDC ソリューション事業本部の石田誠司副本部長(左)と,ビジネス開発本部テクニカルソリューション部の大屋誠部長(右)
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石田 ファイアウォールや負荷分散装置といった個々のネットワーク機器に対するマネージド・サービスはこれまでも提供していたが,これらをまとめて監視できるサービスが必要と考えた。従来はアクセス増加やネットワーク攻撃などの事象に応じてその都度個別に対処してきたが,全体をまとめて定常的に監視していれば早期に対策を打てる。

 実際,当社のデータセンターを利用している企業向けに試験的にレポートを提出したところ,非常に好評だった。例えば日本版SOX法(J-SOX)では,(サーバーやネットワークの)機器を購入するときの予算申請の根拠を重視する。アクセス数やトラフィックの傾向を可視化して定量的に把握できれば,設備投資の基礎資料として使える。拡張の規模や時期を事前に予測できるので予算を申請しやすくなる。

 別のケースではネットワーク機器のバグが見つかり,ファームウエアのバージョンアップで対処したこともあった。バグに気付かなければ新たなネットワーク機器を導入して無駄なコストが発生していたかもしれない。

他社の監視サービスとの違いは。

大屋 監視に利用するアイビーシーのアプライアンス「System Answer」の特徴は主に二つある。一つは,ネットワーク機器が搭載するMIB(management information base)から管理情報を取得して可視化する機能を備えること。同じような機能は他の監視ツールも備えるが,収集するデータのテンプレートがあり,機器ごとに取得できる項目と推奨項目をあらかじめ整理してある。

 多くのネットワーク機器はプライベートMIBを利用して詳細な管理情報を取得できるようになっているが,ユーザーはどの値をどう監視すれば良いのかが分からないので,結局は標準MIBだけの監視で終わってしまうことが多い。System Answerでは,これがテンプレート化されてノウハウが詰まっている。さらに監視データは特定機器のポートを一覧表示したり,身近な機器のポートと合わせて表示したりと,様々な角度から分析できるようになっている。

 もう一つの特徴はレスポンス監視の機能を備えること。ICMP,TCPポート,URLの指定によるポーリングのレスポンスを分析できる。サービス・レベルの監視と,MIBレベルの監視を組み合わせることでトラブル時の切り分けが容易になる。例えば一つのシステムで複数サイトを運用している場合,すべてのサイトで遅延が出ればネットワークに問題があるし,特定のサイトだけであればサーバー・アプリケーションなどに問題があると判別できる。

同じようなことを実現できるツールやサービスはほかにもある。

石田 確かにそうかもしれない。ただ,当社のサービスの場合,監視結果に対する我々の見解をレポートで提出する()。この部分が当社のノウハウになる。レポートにはエンジニア向けの細かい情報だけでなく,経営者向けのエグゼクティブ・サマリーも添付する。

図●ソフトバンクIDCの「プレミアムネットワークサービス」でユーザー企業に提出しているレポートの例
図●ソフトバンクIDCの「プレミアムネットワークサービス」でユーザー企業に提出しているレポートの例
ここでは3ページ分の例を示したが,実際には数十ページ程度あるという。
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 最近は景気後退でコスト削減の要求が厳しくなっている。アクセス数やトラフィックの傾向を可視化すればシステムのキャパシティも自ずと分かるので,次の設備投資の規模やタイミングを把握できるようになり,無駄な投資を減らせる。不況だからこそ,ネットワークの可視化が重要になる。我々であれば予算に応じて「今回は一時的にこう回避しましょう」といった提案もできる。

 一方,企業のシステム担当者は新規システムの立ち上げなどに追われており,細かな監視作業にまで手が回らないことが多い。ニーズは確実にあると考えている。