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ネット広告事業の拡大に向けブランディング用途開拓

グーグルの新たな代表取締役社長に、2009年1月1日付で辻野晃一郎氏が就任した。米グーグルは、ネット広告大手の米ダブルクリックを傘下に収め、携帯電話プラットフォーム「Android(アンドロイド)」を開発して普及に力を入れるなど、事業領域の拡大を進めている。日本での展開はどうなるのか。辻野社長に、今後の取り組み、事業戦略を聞いた。

日本法人社長としての今後の方針は。

 去年で、米グーグルは創業10周年。日本では7年がたち、右肩上がりで順調に成長してきた。あえて去年までのグーグルのグローバリゼーションのプロセスを「フェーズ1」と呼び、今年からを「フェーズ2」と言っている。

 フェーズ1の時代は、創業後、米国発のイノベーティブな会社としてグーグルの技術を広め、一つの米国の会社が一つのイメージを作っていた。こうした中で、米国以外の売り上げの方が大きいくらいになり、日本も含めあらゆる地域で、地域がグーグル全体に与える影響力、グーグルが地域に与える影響が大きくなっている。

 そうすると当然、地域における責任、責務も大きくなる。従来、(現地法人は)トランスペアレント(透明)で、ある意味よかった。フェーズ2では透明ではなくて、日本の社員がグーグルの代表として顔を見せ、きちんとお客様に語りかけて、広告主との強い関係を作っていく。業界内の連携などを含めて、あらゆる局面でもっと現地法人が全面に出て、顔の見えるオペレーションに変えていかないといけない。

サービス自体も日本独自にしていくのか。

 誤解されるが、あくまで第1フェーズの一貫性の強みが、グーグルのコアコンピタンスになっている。一貫したサーチエンジン、テクノロジー、データセンターなどだ。それは「ワングーグル」の基盤としてやっていかないといけない。軌道修正ではなくて、こうした第1フェーズの上に、異なるマーケットや言語に合わせて、地域の強みを作り上げていく。

 ただ、今までは米国で作ったサービスをローカライズしてきたが、日本も含めて各地域が提案してプロダクツを作っていくのがいいことは間違いない。それによってグーグルのグローバライゼーションを推進していくことになる。

 日本では、この景気が厳しい中でも、すべてのカテゴリーで去年までの成長を維持することが重要だ。成長が陰っては、プレゼンスを高めるといったことは言えない。広告ビジネスが約98%と大半を占めるので、広告ビジネスを日本でもさらに伸ばす。

 日本の広告市場は6兆円と非常に巨大。その中で、ネット広告は8~10%前後の比率だ。米国の方がネット広告の占める比率は高く、日本ではまずネット広告全体のパイを広げていかないといけない。そのためにグーグルのプロダクツの特性、良さを代理店、ユーザー、広告主にまめに伝える努力をして、理解してもらうことが重要になる。