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2009年3月24日、米親会社から分離独立し米プライスウォータースハウスクーパース傘下に入ると発表したベリングポイント日本法人。経営コンサルティングとシステム構築を得意とする同社は、企業再生やM&A(合併・買収)支援といった金融・財務分野のアドバイザリ(助言)業務を得意とするPwCアドバイザリーと09年内に統合する計画だ。ベリングポイントの内田社長に統合の経緯と今後の戦略を聞いた。(聞き手は、島田 優子=日経コンピュータ)

日本の顧客企業にとって、べリングポイント日本法人がプライスウォータースハウスクーパース(PwC)傘下に入るメリットは何か。

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 M&Aや事業再生にかかわるアドバイスから、合併後の組織体制の見直し、情報システムの構築まで、一貫したサービスをグローバルで提供できることだ。今回の統合は当社が望んだ形で進んだ。コンサルティング会社の財産は人。望まない形の統合であれば人材が流出してしまう。幸い、自らの意思でPwCを選んだので人材流出の問題はないと考えている。

 米本社が米国連邦破産法11条(チャプターイレブン)を申請する前から、MBO(経営陣による企業買収)といった方法で、ベリングポイント・グループからの独立を模索していた。米法人に経営不安があったからだ。しかも米法人は上場している。経営上どうしても株主のことを考えなければならず、顧客企業へ提供するサービスに集中できない環境だと考えていた。

 当社のようなコンサルティング会社には、パートナーが自社に出資するパートナー制度のほうが合う。統合後は、べリングポイントのパートナーがPwCグループのパートナーとしてPwCグループに出資する。

 MBOをした場合、国際的なネットワークから外れてしまうという問題がある。当社の顧客の多くはグローバルに拠点を持つ日本企業。20カ国以上で当社のコンサルタントが働いている。こうした観点からもMBOだけでなく、国際ネットワークを持つ企業との統合が必要だと考えていた。

 米本社がチャプターイレブンを申請したことで、顧客から「チャプターイレブンを申請した親会社を持つ企業との契約は説明がつかない」と言われたこともあった。特に公共分野の契約などは難しくなった。PwCグループ傘下に入ることで、こうした問題も解決できる。

破産法で米本社が手放してくれた

 実はベリングポイント日本法人は、グループ各国の中でもっとも成長している。3年連続、増収増益だった。MBOができなかったのは、日本法人の株価が高くなりすぎていたことや、グループの業績への日本法人の貢献が大きく、米法人が難色を示していたことが背景にある。ところがチャプターイレブンの申請により、米法人が日本法人を手放してくれた。

 米法人もビジネスは好調だった。公共分野に強く、顧客企業も多数抱えて利益も上げていた。問題は借入金にあった。02年に米大手監査法人のKPMGから独立する際、欧州のKPMGのコンサルティング部門を買収するために、金融機関から資金を借り入れた。返済方法に問題があり、経営陣は借り換えを目指していたが、リーマンショックを受けて借り換えができなくなった。借り換えを正式に発表しようと準備していた数日前にリーマンショックが起き、話が立ち消えた。