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アドモブ代表取締役社長 ジョン・ラーゲリン氏
アドモブ代表取締役社長 ジョン・ラーゲリン氏
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 2009年5月21日、グーグルのモバイルビジネス統括部長からケータイ向け広告事業を展開するアドモブの代表取締役社長に就任したジョン・ラーゲリン氏(関連記事)。Infinity Ventures Summit 2009 Springに出席中のラーゲリン氏にインタビューを敢行、転身の背景や、アドモブのサービスの特徴などを聞いた。

(聞き手は、原 隆=日経ネットマーケティング

グーグルからの転身。決め手は何だったのか。

 いきなり答えにくい質問だが、個人的な理由だ。グーグルやNTTドコモには本当にお世話になった。グーグルは非常に素晴らしい会社だと思うし、素晴らしい人間が集まっている会社だと思う。個人的にこれまで大企業を渡ってきたが、どこかベンチャー企業に対するあこがれがあった。個人的にも成長が遂げられると思って今回の決断となった。

アドモブの事業概要について教えてほしい。

 ケータイ向け広告のマーケットプレイスを提供している。広告主と媒体がケータイ向け広告を取引する場所を提供していると思ってもらえばいい。2006年に米国でスタートした。透明度の高いシステム構築が特徴で、最先端で、かつ世界最大級のケータイ広告ネットワーク事業を展開している。広告の配信先は160カ国以上。広告配信先の媒体数は約7000、アプリケーションは約1600という規模だ。

 2008年にアドモブのWebサイトは日本語化したが、日本法人を設けていなかった。今回は現地のチームを作り、本格的にビジネスを展開していく。

アドモブの強みは。

 国内外にマーケティングを展開する企業に対して貢献できる。例えば、日本のゲームメーカーがiPhone向けアプリケーションを作った場合、我々はグローバルなネットワークを持っているため、国外に対するマーケティングにも協力できる。実際、ランドローバーやジャガーはケータイにおけるキャンペーンを弊社のネットワーク内で力を入れてやっている。当初は数千万円単位だったものが、ここ最近では数億円単位でキャンペーンを展開するまで成長した。これも効果があり、ROI(投下資本利益率)を改善でき、検証の結果が高いからだ。日本でも実績を作りながらナショナルクライアントにも利用してもらえるようにしていきたい。

広告主はどういったソリューションを利用できるのか。

 大きく二つある。ターゲティングとマッチングだ。ターゲティングは広告主が(広告を配信する)範囲を指定する機能で、こういう人にリーチしたいという要望に応えるもの。ターゲティング方法にはキャリアやデバイス、カテゴリーなどのメニューがある。こうしてターゲティングした中で、コストパフォーマンスを最大化させるために行っているのがマッチングだ。独自のアルゴリズムで実現している。

広告代理店の強い日本ではどう展開していくか。

 ケータイの広告市場はまだこれからだ。海外の事例を見ているとケータイに全く興味を示さなかったブランディング系の企業も広告を出稿し始めている。ケータイはどんどん高性能な端末になっていき、専門知識が必要になる。広告代理店の中にはこのケータイの成長とともに知識を蓄え、成長していこうとする代理店もいれば、そこに対してあえて距離を置く代理店もいるだろう。こうした距離を置く代理店と付き合っていくことはお互いにウィンウィンの関係を築けると考えている。米アドモブでは既に、代理店と一緒に広告主にケータイならではの提案を持っていくケースがある。

ケータイ広告市場の今後について。

 関連業界の人と話をしていてもユーザーの接触時間はパソコンよりも確実にケータイの方が長い。にもかかわらず広告市場はパソコン向け市場の10分の1。ポテンシャルを発揮できていないため、それだけ成長余地があると思う。ただ、現状ではプラットフォームが限られている。よりケータイプラットフォームのオープン化が進めば、もっと広告市場は広がっていくのではないか。