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Twitterがサービスを見直すきっかけに

もう一つのサービスの問題とは。

 我々のサービスは、ドキュメントやWebサイトの「コンテンツ(内容)」とそれらの操作・利用履歴である「コンテキスト(文脈)」を関連付けて管理する機能を提供するものです。

 コンテンツとコンテキストを関連付けるために、紙の表と裏というメタファー(隠喩)を使いました。紙の表側にはコンテンツがある。裏返すと、変更履歴や、そのドキュメントをメールに添付して誰に送ったかが書いてある。こうした情報の管理の仕方をSaaS上で再現しようとしました(関連記事)。

 これまではコンテンツはワープロソフトで、コンテキストは電子メールソフトで管理するといった具合に、両者を異なるソフトで管理するのが普通でした。コンテンツとコンテキストを対応付けて管理すれば、コラボレーションの生産性がもっと高まると思ったのです。

 しかし今では、そもそもコンテンツとコンテキストを明確に分ける必要はないのではないかと考え始めています。もっとうまいやり方があると思うんです。

 きっかけになったのは、ミニブログのTwitterです。Twitterのユーザーは「今、駅に着いた」「昼食を食べた。おいしかった」など、短い文章でその時々の行動や感情をネットに公開します。公開された一つひとつの文章はコンテンツですが、同時にコンテキストを表しています。

 Twitterのようにコンテンツとコンテキストを明確に分けず、渾然一体として発信し合うことに、新しいコラボレーションの仕方があるのではないか。今ではこう感じています。既存サービスに問題があったというよりも、新しい形のサービスを始めたくなったということでしょうか。

LUNARRは企業内個人の生産性向上を狙っていました。Twitterの例を聞くと、次はコンシューマ向けサービスを考えているように思えますが。

 企業向けかコンシューマ向けかといったカテゴリ分けは必要ないと思います。仕事とプライベートの境界は徐々になくなってきているのではないでしょうか。これから私がやろうとしているサービスは、個人でも使えるし、業務でも利用できる、といったものを想定しています。

企業の体裁は取らない

次のサービス開始に向けて、もう行動を始めているのですか。

 国内外の人たちと組んで、次の構想の実現を目指し始めたところです。サービスを開始するにしても、新たに会社を設立することはないでしょうね。プロジェクトベースで始めます。ビジネスが軌道に乗って、企業としての体裁が必要になりそうだったら、会社を設立するかもしれません。

LUNARRの清算はいつ終えるのですか。

 6月末を予定しています。社員に清算の意思を告げたのは4月でしたが、6月までは雇用の継続を約束しました。その間に次の就職先を探すように、と言って聞かせました。

 米国で3年間暮らした人脈を元に、私も就職先をあっせんしています。米国では、解雇を言い渡されたその日にダンボールに私物を詰めて出ていくのが普通らしいので、2カ月以上猶予を持たせた通告に社員は驚いていましたけどね。