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サーバー事業は絶対に続ける

サーバー事業はどうか。米オラクルのサン・マイクロシステムズ買収など、かなりプレーヤーが減っている。

 海外でのサーバー事業が最も難しいのは、やはり非常に強力なプレーヤーがいて、単にサーバーだけを持っていっても、「日立のサーバーの何がいいの」という話になってします。マイクロプロセサもOSも海外製です。日本のプレーヤーとして、実装技術が特徴ですと言っても、お客さんからすれば「それがどうしたの」という話になりますよね。

 その意味で、仮想化機構とかが唯一力を出せる分野ではないかと判断し、突っ込んでいるわけです。将来、クラウドのように場所を問わないとか、ネットワークのレイテンシがどんどんよくなりってくれば生きてくる。それこそ“所有する時代”から“使う時代”になったときには、日立のサーバーがどこに置いてあるかは問われないという形はあると思います。

サーバー事業は絶対に続けなければならない事業なのか。

 サーバー事業は絶対に続けなければならないと思っています。そのためにも、自分たちで特徴を出せるところを絶対に作らなければならない。繰り返しますが、そうやって将来を読んでいくと、仮想化ということになるのです。

(小久保 松直)

 取り組み始めたのは、もう3年近く前になります。メインフレーム時代に相当に色々なノウハウを持っていたし、そのノウハウを体感しているエンジニアリング部隊がいたことが、独自の世界を作ろうという空気を産み出したのです。そういうノウハウを使えば、堅牢性や、ハードウエアの透過性を実現できるはずだと。

 日立は少なくともサーバーとシステムで勝負しています。国内は特にバーティカルで全部提供していますから、そこに自社のサーバーがあればストレージも付いていくし、色々なソフトウエアも付いていく。その上にインテグレーションしていくという、事業としてはベストなオファーができると思っています。

ミッションクリティカルもLinuxの時代に

 ただ、サーバーの何でもかんでも、例えば最もローエンドな製品までを自分で製造するかどうかは別問題ですが、特に、例えば信頼性が高いとか、それなりの堅牢性を求めるようなところ、そして新しいテクノロジを求めていくようなところには、やっぱり自前でやらなければならないと思っています。その意味では、例えばPCサーバーなどは既に、すべてを自前で製造しているわけではありません。

 今後、世の中の流れとしては、例えばミッションクリティカル系のシステムもLinuxベースになっていくでしょう。新しいシステムをオープンシステム上に構築するというのがお客様の流れです。ですから、そこに対して日立としてきちんと信頼性を提供する。この信頼性のためにコストを上げるわけにはいかないので、コストコンペティティブで、かつきちんと堅牢なオファーができるようなサーバーは自分たちが開発する。そのサーバーに合うようにLinuxもチューニングしないといけません。そういうソフトウエア事業との兼ね合いで、サーバーを出していきます。

高橋 直也(たかはし・なおや)
日立製作所 代表執行役執行役副社長
高橋 直也(たかはし・なおや) 1973年3月慶應義塾大学大学委(電気工学)修士課程修了。同年4月、日立製作所入社。小田原工場に配属となり、ディスクストレージの開発に一貫して取り組む。2003年4月、情報・通信グループCOO。2006年4月、執行役常務 情報・通信グループ副グループ長兼CTO。2007年4月、執行役専務 情報・通信グループ副グループ長兼プラットフォーム部門CEO兼CTO。2009年4月から現職。情報事業、研究開発、情報システム担当のほか、情報・電力・電機融合事業推進本部長、日立グループCTO、日立グループCIO、日立グループCISOを務める。1948年10月生まれの60歳。

■変更履歴
3ページで「仮装化機構」としていましたが,「仮想化機構」です。4ページで「ハードウエアの等価性」としていまいたが,「ハードウエアの透過性」です。それぞれお詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/6/25 15:40]