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アライアンスで規模拡大,トラッキング核に新事業

アフィリエイト・サービス・プロバイダー(ASP)大手のリンクシェア・ジャパンの新社長に、2009年4月24日付で三井物産出身の津田圭吾氏が就任した。流通総額を着実に増やし続ける同社において、どのような成長戦略を描くのか。成果報酬型広告を扱うアフィリエイト事業に対する現状認識と今後の戦略を、津田社長に聞いた。

アフィリエイト事業の現状は。

 わが社の場合、売り上げ構成が他社と違い、EC(電子商取引)サイトからの(広告)収入が9割を占める。このため、我々のアフィリエイト事業の成長はEC市場に連動する。EC市場はまだ伸びていくとみていて、その流れに乗って事業を拡大したい。

 2008年度の流通総額は全体で5%成長の920億円だった。カテゴリー別では、ミニノートの流行で単価が下がったことなどでパソコン分野の売り上げが落ちたものの、それ以外のカテゴリーは成長しており前年度比124%だ。着実に成長している。カテゴリーごとの濃淡があり、経済不況の影響はあるが、全体では伸び続けるだろう。

広告主となるECサイトの一方で、その広告掲載メディアとなるアフィリエイトサイトの状況はどうか。ポイントサイトの比重が高まっているが。

 我々が「還元系」と呼んでいるクレジットカードのポイントサイトの場合、消費者は買おうと決めてからポイントサイトに行く。その動きは顕著に増えている。今のアフィリエイトの仕組みでは、最後に購買につながったサイトはどこかを見て(成果報酬を支払って)いるので、還元系サイトの比率が高くなる。ただ、消費者は買うと決めるまでにもネットを活用しているのが実態。商品を選ぶまでの一連の導線の貢献度に応じた報酬分配の仕方を考えるのが、アフィリエイト事業者の責務と考えている。

 例えば、スカートが欲しいと検索する段階からスタートした場合に、どのサイトを経由して購入に至ったかのデータ自体は、既に取れている。その分析を進めて明らかに貢献度が分散しているのであれば、それにのっとった対策をしたい。コンセンサスを得るのは難しいステップになり時期は未定だが、新たな仕組みづくりに取り組んでいきたい。

 また、従来はアフィリエイトでいかに売り上げを伸ばすかが(ECサイトの)最大の目標だったが、最近は新規顧客をどれだけ取れるかを重視するところも増えている。還元系は、販売額は大きいが新規の率はさほど高くない。それ以外の「価格.com」といった検索系、コンテンツ系サイトは新規率が高い。新規率を評価の対象にすると、こうしたサイトにどう重点を置くかという切り口もあると思っている。

アフィリエイトでの動画活用については。

 動画は広告主の興味も高い。動画はアフィリエイトサイトが自分で動画を作成して、サイトにアップする使い方もあれば、広告主が動画を作って配布する方法もある。前者は一定の割合で成長するが、広告主の動画の場合は一定のコストがかかる。テレビショッピング会社は既に動画を持ち、サイト上で展開しているので相性がいい。一方、もともと動画を持っていない広告主はどうやって作るか、コスト面でのハードルがある。そこが解決できれば一気に広がる可能性はあると見ている。

 例えば、総合通販では何十万の商品点数に対して、一つひとつ動画を作るのは事実上無理だ。ただ、動画も美容・健康などの説明商品が顕著な例だが、その訴求力は強い。文章、画像とは情報量が異なる。