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“ITの斜塔”問題を解く方法

しかし、そのITが足かせになることもある。

 ある顧客が今日の企業が抱えているITインフラストラクチャを、ピサの斜塔ならぬ、“ITの斜塔”と呼びました。長年使ってきたアプリケーション、さらに複数のIT企業から購入した多種多様な製品が入り交じって、複雑極まりない状態にあるからです。多くの顧客が「斜塔の保守にほとんどの費用をとられ、新しい試みに投資する余地がない」と言っています。

(写真:菅野 勝男)

 この点についても私はオプティミストです。ITの斜塔問題を解決するテクノロジーとして、仮想化とクラウドコンピューティングが登場しているからです。これらは複雑なITインフラストラクチャをすっきりさせるためのテクノロジーと言えます。ただし、仮想環境においてもセキュリティを確保しなければなりません。

 我々は仮想化のリーダー企業であるVMwareと協力し合って、仮想環境における各種セキュリティの仕組みを整備しています。VMwareと当社はともに、ITのインフラストラクチャを手掛けるEMCの傘下にあります。つまり姉妹会社同士というわけです。

 RSAは、ワンタイムパスワードによる認証、Webアクセス管理、アイデンティティ管理、ログ管理、データ保護、といった分野で製品と技術を持っています。これらは単独ではなく、ITインフラストラクチャと密接に連携して使われるべき製品群です。そう考えて、我々はEMCの傘下に入りました。

 ほとんどのセキュリティ関連ソフト会社が、大手IT企業の傘下に入ったのも同じ理由からです。今後、新たなセキュリティ領域で急成長するスタートアップ(新興企業)が登場すると思いますが、何らかの段階で大手IT企業の傘下に入ることになるでしょう。

アート・コビエロ
米RSAプレジデント
アート・コビエロ 米マサチューセッツ大学卒業。1995年に米セキュリティ・ダイナミックス・テクノロジーズ(当時、1999年にRSAセキュリティに社名変更)に入社。2000年に最高経営責任者(CEO)兼社長に就任。2006年9月にRSAが米EMCに買収された後は、EMCのエグゼクティブ・バイスプレジデントとRSA, The Security Division of EMCのプレジデントを兼務。米国のサイバーセキュリティ政策にも業界を代表して関与しており、「セキュリティ業界のキャプテン」とも呼ばれる。