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大反響で、開始2週間で4万人が集まった。現在の会員数や会員属性は。

サントリー酒類 スピリッツ事業部RTD・リキュール部 高橋直子氏
(撮影:山田愼二)

小浦 初めての試みで数値目標は立てにくかった。ただ、1万人来ればすごい、全国で1万人が飲み会をするのはすごいと思っていた。それが4万人も来て、システムがパンクすることもあった。テレビCMも(ほろよい.comの)告知に徹底するなど、一貫性があったのが大きかったと思う。来た人がチラッと見るだけでなく、会員登録して何度も足を運んでくれて、想像以上に利用してもらえた。

高橋 フレンドリーな感じで、ルールをお客さん自身が作って運営している。また、公序良俗に反する言葉などはNGワードに設定していて、NGワードを使うと音符(♪)が出る仕組みにしている。歌っているようで、××と出るよりいいと思う。

小浦 リアルの素性を出すのではなく、アバターで会話すると、恋愛相談など面と向かって言えないことも話せる。

高橋 会員数は現在5万4000人で、平均して1日に3000人ぐらいが利用している。

小浦 半分以上の方がリピーターで、若者で固まるかと思ったら、20~30代が7割。また、女性が6割で、若めの人が多い。意外に男性の40代も多い。利用のピーク時間は午後10時台になっている。今までは食事の時に飲む人が多かったと思うが、最近の人はご飯を食べる時はお酒を飲まない。食後から寝るまでに飲むことが多いので、それが反映されている。

事業部の評価はどうか。実売への影響は。

サントリー酒類 宣伝部 小浦昌子氏
(撮影:山田愼二)

高橋 (ほろよい.comを)使っている人が商品名を覚えてくれる効果は最低限期待していたし、得られている。それ以上に、若い人がお酒の楽しさを知らないまま過ごすことを憂えている。ほろよい.comをやっている人がほろよいを飲むとは限らないが、みんなで乾杯したり、普段言えないことを話したりしている。そうしたお酒の効用を感じてもらえると思っている。会員を増やして、お酒を楽しむことを浸透させて、結果として、ほろよいを知ってもらい、飲みたいと思ってもらえればいい。

 販売本数を上げるプロモーションは別にあり、ほろよい.comにその役割は期待していない。じわじわとお酒への入り口を開くという役割になる。

小浦 お酒を飲む楽しさを体験してもらい、価値を擦り込んでいく。テレビの一方通行ではない深いコミュニケーションを取れるのが、ほろよい.com。サイトにも製品はあまり出てこない。結果的にサイトで遊んで、ほろよいが擦り込まれていくことを考えている。お酒を飲むことを楽しいと思ってもらい、ほろよいを選択肢に入れてもらうことは大事。まだ(サイト開設から)半年なので、もう少し広く、ほろよいの良さを伝えていきたい。

イノベーティブな取り組みを成功させるためのポイントは。

高橋 商品もそうだが、お客さん目線を大事にしたこと。社内は気にせず、サイトでも来られる方が楽しむにはどうしたらいいかを考えた。NGワードを音符にするのは、楽しい気分を害さないため。若い自分たち自身が楽しいと、お客さんも楽しいだろうと考えた。若い人に楽しく飲んでもらうということをやっていくのは、長い目で見れば事業全体に貢献する。先行投資ということでやらせてもらっている。

小浦 自分たちがターゲット世代だったので、自分たちが楽しい物を作ることができた。「やってみなはれ」がサントリーの精神。社内の意見や指摘もあるが、自由にやらせてもらえる環境がありがたかった。

サントリー酒類 スピリッツ事業部RTD・リキュール部
高橋 直子(たかはし・なおこ)氏
慶應義塾大学経済学部卒業後、2001年サントリー(現サントリー食品)入社。食品事業部にて「DAKARA」などのブランド担当をした後、08年春より現職。
サントリー酒類 宣伝部
小浦 昌子(こうら・まさこ)氏
東京大学文学部卒業後、2003年サントリー(現サントリー酒類)入社。酒類事業本部企画部(03年秋よりRTD事業部)にてRTDの開発を担当後、08年秋より現職。

(聞き手は,渡辺 博則=日経ネットマーケティング編集長,取材日:2009年9月17日)