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 マイクロソフトの日本法人で開発者向け支援を統括する大場章弘氏に、Azureやクラウドの戦略を聞いた。「社内システムとクラウドを連携したハイブリッド型システムがAzureの利点であり、顧客にとって最も現実的な解決策」。大場氏はこの点を強調して、日本での導入を進めると話す。テスト・デバッグ環境に対する改善要望についても、早急に対応すると明言する。

(聞き手は玉置亮太=日経コンピュータ


マイクロソフト 執行役 デベロッパー&プラットフォーム統括本部長 大場章弘氏
マイクロソフト 執行役 デベロッパー&プラットフォーム統括本部長 大場章弘氏

「Windows Azure」の商用課金が始まってから1カ月あまり。開発者や顧客企業の反響はどうか?

 開始当初から我々の予想を上回る支持を得ている。特に日本の開発者は、Azureに積極的だ。

 当社は全世界でWindows Azure向けに開発されたアプリケーションの数を集計している。国別にみると、1位は米国だが日本は2位だ。英国とデッドヒートをしているが、登録されたアプリケーションの数はすでに4ケタに達している。フランスやドイツと比べて2~3倍の数だ。

 顧客企業での採用事例も増えている。宝印刷が上場企業の情報開示(ディスクロージャー)支援システムをAzure上に移行した事例など、いくつか早期導入事例を発表した(関連記事)。それら以外にも、顧客企業で大きなプロジェクトが進行中だ。

企業にとってのWindows Azureの利点は何だと考えるか?

 「ハイブリッド型」のシステムを容易に構築できることだ。企業が自社で運用する情報システムとマイクロソフトのデータセンターで動くAzureを連携させたり、データの特性に応じて自社内とAzureに配置するといった使い分けをしてもらえる。

 例えば宝印刷の場合は、顧客企業の財務や業績といったデータは、国内にある宝印刷のデータセンターに保管し、同社の管理下に置いている。その上でWindows Azureを使って、財務諸表など情報開示書類を作成したり、書類作成時に参照する勘定科目などの「マスターデータ」を保存したりしている。

 こうしたハイブリッド型のシステム構築が容易な点は、競合にない大きな強みだ。顧客企業にとっても、実際のニーズに即した現実的な解決策ではないか。今やソフトウエアだけでも、クラウドだけでも、顧客の問題は解決できない。

 少なくとも今後3~5年は、ハイブリッド型のシステム構築が主流であり続けるだろう。マイクロソフトは顧客の社内に設置したシステムとクラウドが、より高度に連携できるよう、機能を高めていく。

日本法人としての支援体制をどう強化する?

 顧客企業や開発者向けの支援体制を充実させる。Azureが稼働するのは海外のデータセンターだが、契約は当然マイクロソフト日本法人との間で結んでいただく。決済は日本円だし、情報も日本語のWebサイトなどで提供する。

 このほかも多面的に展開する。企業からの要望に対応するためにコンサルティングサービスを、3月から開始した。今年中には企業向けの「ボリュームライセンス」を提供する。

 Azure用アプリケーションのマーケットプレイス「PinPoint」は、米国ではすでに開始済み。日本市場向けにローカライズしている最中だ。今年秋には日本語版を開始する。

 当社は先だって、全社を挙げてクラウドへ取り組むことを発表した(関連記事)。米本社のようにクラウドの事業部門を作るかどうかは未定だが、日本法人でも来期である7月に向けて、社内の体制を整備する。

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