データウエアハウス(DWH)アプライアンス製品を投入するITベンダーが増えている。その草分け的な存在が「Teradata」を開発・販売する米テラデータだ。マイク・コーラー社長兼CEO(最高経営責任者)は「企業は数分前に更新された最新の情報も分析したいと考えるようになってきた。それを実現するためには当社製品が必要だ」と語る。(聞き手は吉田 洋平=日経コンピュータ)


 企業のデータ活用の現状についてどう感じているか。

写真●米テラデータ 社長兼CEO(最高経営責任者) マイク・コーラー氏
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 DWH分野についていえば、近年多くのアプラインアンス製品が登場した。その多くはI/O性能の高さを売りにしており、レポートを早くたくさん作ったり、早くクエリーを実行したりする、といったことができる。小規模のDWHやデータマートに使う場合は十分な能力を備えているといえる。

 一方で、企業はそれ以上の能力をDWHに要求するようになってきた。どんな情報でも扱え、どんなクエリーも投げることができる、制約がないDWHを使いたいというニーズが高まっている。具体的に言えば、数分前に更新されたような最新の情報に複雑なクエリーを投げる、といった具合だ。

 テラデータの製品はそういったニーズに応えることができるのか。

 当社の製品のみがスケーラビリティを保障できるため、企業のニーズに応えられる。利用者が10人だろうと1000人だろうと同じようにスケーラビリティが出せる。

 この違いは主に二つの点によるものだ。一つはソフトウエアのアーキテクチャだ。ハードウエアはコモディティ化しているので各社でそれほど違いはないが、ソフトには大きな差がある。他社がOLTP(オンライントランザクション処理)向けのデータベースソフトをDWH用途に使っているのに対し、当社だけがDWH向けに作ったソフトを使っている。

 もう一つの違いは、データの実装の仕方を熟知していることだ。優れたDWHを作るためには、どういったクエリーを作ればいいか、どんなデータを持つべきか、ビジネス要件はどんなものであるか、といったことを知らなくてはならない。テクノロジーとこれらの知識・経験を組み合わせることができるのがテラデータの強みだ。

 性能面以外にも、信頼性の高さに自信がある。当社の製品は、企業内のすべての情報を蓄えるエンタープライズDWHとして使われるケースが多い。この場合、DWHはミッションクリティカルな基幹アプリケーションと見なされ、メインフレームレベルの信頼性が要求される。このような企業の要求に長年応えてきた経験が、他社にはない部分だろう。

 最近力を入れている施策や製品分野を教えてほしい。

 DWHをクラウド環境での提供する「Enterprise Analytics Cloud」に注力している。3月には第一弾として開発用や評価用に用途を限定した、プライベートクラウド用の「Express for VMware Player」と、パブリッククラウド用の「Express for Amazon EC2」の提供を始めた。今後も順次、サービスを拡大していく予定だ。