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 2010年1月、NTTデータと中国・天津市にインターネットバンキングシステムの運用・保守サービスを手掛ける合弁会社を設立したのが北京宇信易誠科技(Yucheng Technologies)だ。IDCによれば、宇信易誠は中国におけるインターネットバンキングやコールセンターシステムの構築サービスで市場シェアトップを確保している。宇信易誠でCOO(最高執行責任者)を務める曽碩氏に、同社のビジネスの現状やNTTデータと合弁会社を設立した狙いについて聞いた。

(聞き手は山端 宏実=日経コンピュータ



北京宇信易誠科技(Yucheng Technologies)の曽碩 首席運営官
北京宇信易誠科技(Yucheng Technologies)の曽碩 首席運営官
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宇信易誠のビジネスの現状は。

 当社は、インターネットバンキングやコールセンターシステムの構築サービスに強みを持つシステム開発会社だ。2007年に米NASDAQ市場に上場を果たしており、既に100超の銀行を顧客に抱えている。中国の四大商業銀行の一つである中国工商銀行(ICBC)も顧客の一つだ。

 ICBCについては、2000年からインターネットバンキングシステムの構築を当社が手掛けている。ICBCからの厳しい要求に応え続けることで、サービス品質を磨き上げてきたといえる。

なぜNTTデータと合弁会社を設立したのか。

 狙いは二つだ。一つめは、これまで手掛けられていなかったインターネットバンキングやコールセンターシステムの運用・保守サービスに食い込むためだ。システムの構築から運用・保守までを一貫して手掛けられる体制を整備し、顧客から継続して料金を徴収できるビジネスモデルを確立するには、実績のあるITベンダーと手を組む必要があった。システム品質に対する要求水準が極めて高い日本でビジネスを展開するNTTデータであれば、システムの構築や運用・保守に関するノウハウを吸収できると判断した。

 二つめは、NTTデータとインターネットバンキングシステムのASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービスを共同で開発し、中国の金融機関に売り込むためだ。既に2009年から提供を開始しており、既に都市商業銀行(日本の地方銀行に当たる)を中心に約30行に導入している。数年内に提供先を倍の70行程度に増やしたい。

 欧米の大手ITベンダーとの提携も模索したが、当社の提携に対する考えと違ったために断念した。というのも、提携により、欧米の大手ITベンダーが中国でモノを売るための販売代理店という位置付けに当社がなってしまうのではないかという不安があったからだ。NTTデータはシステム構築や運用・保守サービスを提供する企業であり、そうした心配はなかった。

今後は。

 次世代インターネットバンキングシステムの開発を進めている。銀行のコスト削減ニーズを満たす製品だ。潜在顧客を掘り起こし、売上拡大に結び付ける。