PR

 マクニカネットワークは、2011年1月からスウェーデンNetClean Technologies Sweden AB(以下、NetClean)のISP(インターネット接続事業者)向け児童ポルノ対策アプライアンス「WhiteBox」の国内販売を開始する(関連記事)。NetCleanのクリスチャン・ホアバリCEO、マクニカネットワークスでNetClean製品を担当する松原崇氏と金澤友和氏に、有効なインターネット上の児童ポルノ対策、およびWhiteBoxの概要について話を聞いた。

(聞き手は羽野 三千世=ITpro

写真●左から、マクニカネットワークス グローバルディベロップメント室の松原崇室長、スウェーデンNetClean Technologies Sweden ABのクリスチャン・ホアバリCEO、マクニカネットワークス 第3営業統括部 第1部 第2課の金澤友和課長
写真●左から、マクニカネットワークス グローバルディベロップメント室の松原崇室長、スウェーデンNetClean Technologies Sweden ABのクリスチャン・ホアバリCEO、マクニカネットワークス 第3営業統括部 第1部 第2課の金澤友和課長

国内で児童ポルノに関する犯罪は増えているか。

金澤氏:警察庁などの調査グループが2010年に発表した報告書「児童ポルノ排除総合対策」によると、2009年の児童ポルノコンテンツの流出件数は前年比で40%増加し、被害児童数は20%増加した。また、これらの児童ポルノ犯罪の半数はインターネットを利用して行われていた。

インターネット上の児童ポルノ問題にはどのような対策が有効だと考えるか。

ホアバリ氏:現在、全人類の0.5%が児童の性的虐待にかかわっていると言われている。この0.5%の人々は、悪質な順に「実際に性的虐待や児童ポルノコンテンツの作成・流通を行っている犯罪者」「児童ポルノの中毒者」「インターネット上でたまたま児童ポルノコンテンツを閲覧してしまったライトユーザー」の三つに分類できる。私は、3番目のライトユーザーへの対策を講じることが、児童ポルノ全体の縮小につながると考えている。

 児童ポルノ問題は麻薬問題と似ている。偶然、あるいは軽い興味で児童ポルノコンテンツへアクセスした人が、やがて児童ポルノ中毒となり、最悪の場合は自分の子供や他人の子供に性的虐待をしたり、違法なコンテンツを流通させたりする犯罪者になってしまう。ISPが児童ポルノサイトへのアクセスをブロックして、一般のユーザーが意図せずに児童ポルノを目にしてしまう機会を無くせば、児童ポルノ中毒者、犯罪者が減少し、性的虐待にあう被害児童も減らすことができるだろう。

今回、国内販売を開始するISP向け児童ポルノ対策アプライアンス「WhiteBox」はどのような製品か。

松原氏:現在、多くのISPは、有償オプションとして児童ポルノサイトを含むアダルトサイトへのフィルタリングサービスを提供しているが、このようなオプションメニューは一部のユーザーにしか利用されない。WhiteBoxによって低コストで児童ポルノ対策システムを構築すれば、ISPは全ユーザー向けの標準メニューとして、児童ポルノサイトのブロッキングサービスを提供できる。無償の標準メニューとして児童ポルノ対策が実装されることで、インターネット利用時に偶然児童ポルノサイトを閲覧してしまうということがなくなる。

金澤氏:ハイブリッドフィルタリングとは、IPアドレス単位で通信をブロッキングする方式と、URL単位でブロッキングを行う方式の二つを組み合わせたもの。WhiteBoxは、まず、ISPがもともと保有するルーターを使って、インターネットの全アクセスに対してパケットフィルタリングを実施。このうち、児童ポルノサイトの疑いがあるIPアドレスへの通信のみをWhiteBoxへルーティングする。WhiteBoxでは、1日2回更新されるブラックリストを参照してURL単位のブロッキングを行う。

 このハイブリッドフィルタリングにより、同一ドメイン/IPアドレスであっても問題のURLへの通信のみを遮断できるため、例えば、Wikipediaに児童ポルノの疑いがあるページが作成された場合に、Wikipedia全体へのアクセスをブロックしてしまう“オーバーブロッキング”を防ぐことができる。また、ハイブリッドフィルタリングは、全アクセスに対してプロキシ方式を適用するシステムと比較して、10分の1以下のコストでシステム構築が可能だ。

松原氏:WhiteBoxが参照するブラックリストは、国際刑事警察機構(Interpol)、英国のNGO団体Internet Watch Foundationから提供を受けている。ISPが独自にブラックリストを作成して、Whiteboxへインポートすることもできる。