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 「クラウドサービスの再販事業者を目指す」。きっとエイエスピーの松田利夫代表取締役社長は、ソフト会社が開発したSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)をクラウドサービス事業者に仲介するビジネスに賭ける。
 中堅・中小のソフト会社は、自社開発したSaaSの売り手を探している。クラウド基盤を自ら展開する手もあるが、販売や資金調達の手段をどうするかなど、解決すべき課題がいくつもある。一方、大手ITベンダーや通信事業者はIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)に力を入れ始めているが、インフラに載せるSaaSが不足している。
 両者を結び付けるために、取り扱うSaaSの品ぞろえを強化中だ。すでに約100種を用意しており、「数年以内に200種、300種に増やす」と松田社長は意気込む。

(聞き手は、田中 克己=ITジャーナリスト)

写真●きっとエイエスピーの松田利夫代表取締役社長
きっとエイエスピーの松田利夫代表取締役社長

国内のクラウド事業の現状をどう見ているのか。

 大手ITベンダーは、今の営業スキルで売れるものをクラウドとして販売しているというのが実態だろう。IaaSといっても多くの場合は、レンタルサーバーの需要を取り込もうとしているに過ぎない。売るものが物理サーバーから仮想サーバーに変わっただけなので、営業担当者はユーザーに説明しやすい。

 本格的にクラウドビジネスを展開するのであれば、グーグルやアマゾン、アップル、セールスフォース・ドットコムといった米国の代表的なクラウド事業者が、どんな技術を使い、どのように販売しているか。また、システムがどう変わり、どんなメリットがあるのかを理解する必要がある。

クラウドで、データセンター事業者は活況のようだが。

 仮想化技術を使って、Web系システム向けに安価でLinuxサーバーを提供する中堅・中小事業者が台頭している。データを大量処理するゲーム会社などは通常、外部のセンターを使うので、結果的にデータセンター事業が活況になっている。

 こうした事業者すべてが、クラウドの特徴を理解したうえで売っているとは思えない。確かに技術のベースはクラウドだが、事業モデルは従来と変わらない。

 一方で、通信事業者がサービスの品ぞろえに動き始めている。まず企業の情報システムを預かり、遠隔地から利用できるようにする構築作業を請け負う。これは従来、システムインテグレータが手がけていた領域だ。

 次に、「Google Appsを使ってみませんか」などと、領域をサービスに広げようとしている。レンタルサーバーの上の層に移ったことで、協業の道が開けてきた。当社は約100種類のSaaSを扱う“クラウド問屋”。通信事業者は我々と手を結べば、明日からでもクラウド基盤と各社のSaaSを販売できる。