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 「ソーシャルエンタープライズ」というキーワードで、企業向けのソーシャルネットワークを積極的に推進する米salesforce.com。企業においてソーシャルの重要性が増している現状をゲーム化(gamification)として分析できると主張する同社のチーフサイエンティストJP Rangaswami氏に話を聞いた。

(聞き手は根本 浩之=ITpro



米salesforce.com チーフサイエンティスト JP Rangaswami氏
米salesforce.com チーフサイエンティスト JP Rangaswami氏

最初に、あなたの経歴とsalesforce.comにおける役割を教えてください。

 大学では数学と経済学を専攻し、経済学で学位を取っている。IT業界に入って31年になり、これまでにBurroughs、Data General、Hoskyns Groupといった会社で仕事をしてきた。Dresdner Kleinwort Wassersternという投資銀行ではCIOを、BTでチーフサイエンティストを務めた後に、2010年からsalesforce.comで働いている。

 salesforce.comでのミッションは大きく二つある。一つはエンタープライズと言われる大企業のプロファイリングや関与度を上げていくこと。もう一つは、米国以外の市場におけるsalesforce.comのシェアや認知度を高めることだ。現在はヨーロッパに住んでいることもありヨーロッパに関する仕事をすることが多いが、日本も管轄内で非常に重要なマーケットとして重要視している。

企業ソーシャルは日本の「大部屋」に似ている

日本のユーザーについて「ソーシャルエンタープライズ」をどうアピールしていくのでしょう?

 日本には、すでに我が社のユーザーの中でも最も成功しているトヨタの例がある(関連記事1関連記事2)。今年の5月に弊社の会長が来日してトヨタと契約を結んだ。

 日本の顧客と話をしていて、日本の『大部屋』というコンセプトが私たちの推し進めているソーシャルエンタープライズの考え方に似ていると感じた。salesforce.comでは顧客を企業やパートナーに近づけたいと思っている。これはネットワークを使った、仮想的な大部屋を実現するようなものといえるだろう。

 このデジタルの大部屋においては、実在の世界では難しかった環境が実現できる。会話をするという基本的なことは維持しながら、その内容を保存したり、中身を検索するといったことが可能になる。物理的な書類などに関しても、だれが何を言ったかを追跡し、後から監査できる。さらに、プライベートのサブルームを作って機密性の高い会話をすることも可能だ。最も重要なことは、これがビジネスプロセスの一端として実装できるという点だ。

既存のSNSとの使い分けはどうなるのでしょう?

 私たちはFacebookやTwitterと競合するつもりはない。むしろ、連携が取れるようになっている。FacebookやTwitterのような活動内容のストリームを提供するのは弊社のChatterでも実現できている。