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 米ウェブルートは、コンシューマ向けセキュリティソフト製品で日本市場に参入し、10月には法人向け製品を発表した(関連記事)。同社は、動作の軽さとクラウド側でデータを検査する点を、製品の特徴として打ち出している。この特徴がユーザーにもたらすメリットや、スマートフォンなどモバイル端末への取り組みを、同社のウィリアムスCEOに聞いた。

(聞き手:山崎 洋一=日経NETWORK


ウェブルートのセキュリティソフトは、どんな点が特徴なのか。

米ウェブルートのディック・ウィリアムスCEO

 当社のセキュリティソフトは、強力な軽量のエージェントソフトをパソコン側に導入してもらう。このエージェントソフトは非常にユニークで、小さいが多くのことをこなしている。一方で、ビヘイビア(振る舞い)の詳細な解析や「このファイルは良いか悪いか」の参照(ルックアップ)などは、当社のクラウド側で実施している。現時点でクラウド側にそうしたパワーを持たせてやっているベンダーは、ほかに1~2社しかないと思う。「クライアントが軽量」かつ「洗練されたクラウド」。この2点を併せ持っているところが、弊社のユニークなところだと考えている。

 軽いという点を補足すると、現在多くの企業が、パソコンのパワーの多くをセキュリティに取られている状況にある。そのため、プロセッサを増やし早く処理できるようにしなくてはならない。パソコンを常にアップグレードしなくてはならないのだ。パワーユーザーが、「そうしないと動かない」という理由でセキュリティソフトを無効にしているケースもある。しかしそれでは、セキュリティが重いために防御されないという状況に陥ってしまう。ウェブルートの製品はプロセッサのパワーを多く使えるので、わざわざ無効にする必要がない。

 他社の法人向けエンドポイント製品のなかには、管理のためにサーバーへのインストールを必要とするものがある。当社が先日発売した法人向け製品は、サーバーを用意する必要がない。ポータルサイトへアクセスしてもらうことで、いつでもどこからでも個々のユーザーのレベルまでセキュリティを管理できる。これにより、管理コストの削減というメリットを得られる。また、個々の端末で何が起きているかをきちんとトラッキングしているので、(ウイルス感染などで)悪いファイルがあるという問題が起こったら、システムを自動的にロールバックできる。他社製品はこうした「イメージング」の部分に別途コストがかかるケースがある。それだと管理も大変になる。

モバイル分野における取り組みについて教えてほしい。

 マーケット全体が、スマートフォンなどのモバイルにシフトしている。当社は既に、iPhone向けとAndroid向けにセキュリティソフトを提供している。基本的なセキュリティ機能は無料で提供し、機能を拡充した“プレミアム”は有料としている。コンシューマ向け製品には、パソコンとモバイル端末の両方に対応するラインアップがある。こうした統合的なパッケージ製品は、近く法人向けにも提供する予定だ。

 iPhoneとAndroidでは、製品で提供するセキュリティ機能が異なる。iPhoneでは、危険なサイトへのアクセスをブロックするブラウザーを提供している。iPhoneの場合は、iOSが外部の者が変更を加えたりウイルスが普通できるようなことをさせたりできない作りになっており、従来型のアンチウイルス機能のニーズがない。ただし脆弱性は、ユーザーが抱えていることもある。フィッシングが典型例だ。Webの脅威やフィッシングのリスクはiPhoneユーザーにもある。だから前述のブラウザーが必要になる。ウェブルートは世界でWebサイトのカテゴリ化に注力してきた。フィッシング対策のソリューションにもかなり投資している。

 iPhoneでは端末の紛失というリスクへの対処も必要とされる。法人向けには、紛失対策機能を提供する予定がある。紛失対策機能はアップル自身も提供しているが、ユーザーや企業は様々な端末を使っているケースでは端末の種類を問わず似たような保護が求められる。

 一方でAndroid向けは、より多くの機能がある。例えばアンチウイルス機能を持っている。Androidの場合は、そのニーズがある。端末によってできることは違うので、セキュリティ対策によって選択する端末を変えるという話にはならない。ただ、選択した端末と使い方に合ったセキュリティ対策が必要であるのは間違いない。

 モバイルは、新しいコンピューティングプラットフォームになりつつある。プロセッシングパワーが急速に大きくなりアプリの数も増えている。実際にビジネスユーザーもAndroidやiPhoneを活用し、自社用のアプリを書き、ビジネス全般で活用するケースが多くなってきている。最初に説明した軽量のエージェントソフトとクラウドの組み合わせというニーズは、モバイルでも高くなっていくだろう。