トップインタビュー
目次
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「データ」こそ構造改革のカギ、ベンチャーが日本を変える
小宮山 宏 氏 三菱総合研究所 理事長 プラチナ構想ネットワーク 会長 東京大学 総長顧問
「日本は大きな後れを取っている」。滞る産業構造改革に対し、三菱総合研究所の小宮山宏理事長はITをフル活用した「創造型需要」の開拓を訴える。カギとして挙げたのはデータ活用とベンチャー育成だ。
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ユーザー目線を全てに優先、“凄い人”が会社を動かす
森川 亮 氏 LINE 代表取締役社長
スマートフォン向けの通話・メッセージアプリ「LINE」が猛烈なスピードでユーザーを増やしている。飛ぶ鳥を落とす勢いのLINE 森川亮社長にスピード重視、ユーザー目線の経営哲学を語ってもらった。
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経営の立て直しは順調、金食い虫のERPが課題に
笹 宏行 氏 オリンパス 代表取締役 社長執行役員
2011年秋の粉飾決済発覚で経営危機に陥ったオリンパス。ガバナンス改革やソニーとの資本提携、カメラ事業の構造改革などを進めて危機を脱し、2013年7月に1000億円以上の公募増資に成功した。内視鏡事業を軸に攻めに転じようとするが課題も残る。金食い虫と化したERP(統合基幹業務システム)もその一つ。…
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クラウドが再編の起爆剤、“異次元の”規制緩和を覚悟
和田 眞治 氏 日本瓦斯 代表取締役社長
首都圏でLPガス(プロパンガス)と都市ガスを手掛ける日本瓦斯。LPガスでは業界大手で、他社の営業エリアに攻め込むなど積極的に事業を拡大してきた。電力・ガスをまたぐ規制緩和を間近に控えた今、米国の有力ファンドの出資も得て業界再編へと動き出す。そのための武器は、独自に構築したクラウドだ。和田眞治社長に…
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戦略なきデータ分析は無意味、IT投資のカギは人材にあり
原田 泳幸 氏 日本マクドナルドホールディングス 代表取締役会長 兼 社長 兼 CEO
日本マクドナルド(事業会社)の社長兼CEO(最高経営責任者)を8月にサラ・L・カサノバ氏に譲った日本マクドナルドホールディングスCEOの原田泳幸氏。10年近く経営とシステムの改革を牽引した経験から、IT投資成功のカギは創造性豊かな若き人材の登用にあると言い切る。厳しさを増す経営環境の分析を踏まえ、…
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武器は“ワンストップ”、激戦の北米制し新興国へ
鵜浦 博夫 氏 日本電信電話 代表取締役社長
怒とうのM&A(合併・買収)攻勢で、海外でのIT事業強化に突き進むNTTグループ。その旗頭である日本電信電話(NTT持ち株会社)の鵜浦博夫社長は、自社製品へのこだわりを捨て、総合力による“ワンストップサービス”を武器に激戦の北米地域で勝ち抜くと語る。多様なグループ会社を抱える中でのブランド戦略や企…
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ITで電気を見える化、電力業界に風穴開ける
池辺 裕昭 氏 エネット 代表取締役社長
新電力最大手のエネット。2000年にNTTファシリティーズと東京ガス、大阪ガスにより設立された同社は、今や販売電力量で沖縄電力を超える“10番目の電力会社”だ。武器はITを活用した「デマンド・レスポンス・サービス」。同社の池辺裕昭社長に戦略を聞いた。
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財務次官から経営者へ、“持つIT”が日本の欠点
勝 栄二郎 氏 インターネットイニシアティブ 代表取締役社長 兼 COO
「10年に1人の大物次官」と言われた前財務事務次官の勝栄二郎氏。インターネットイニシアティブ(IIJ)の現会長である鈴木幸一氏に請われて、2013年6月に同社の社長に就任した。財務省時代には全く縁の無かったICT企業の経営者となった勝氏に、社長就任の経緯や事業戦略、さらには民間企業の経営者として国…
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アベノミクス生かし世界へ、競争力はシステム内製にあり
松本 大 氏 マネックスグループ 取締役会長 兼 代表執行役社長 CEO
アベノミクスの追い風に乗り、業績を劇的に伸ばしたネット証券大手のマネックスグループ。この機を捉え、ITを武器にグローバル化を一気に進めようとしている。要になるのが2011年に買収した米トレードステーションだ。この買収により米国でのビジネス基盤に加えシステムの内製力も手に入れた。創業以来、同社を率い…
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ITで事業融合を促進、新しいビジネスを創る
藤原 健嗣 氏 旭化成 代表取締役社長 兼 社長執行役員
1950年代から積極的に事業の多角化を図り成長を遂げてきた旭化成。今ではケミカル・繊維、住宅・建材事業、エレクトロニクス、医薬・医療という幅広い事業領域を持ち、それぞれの事業を融合させることで、さらなる成長を目指す。「ITは事業同士を結び付けるリンパ系だ」と話す藤原健嗣社長に、ITを活用した新たな…
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ビッグデータの事業化加速、赤字辞さず大きく育てる
三津原 博 氏 日本調剤 代表取締役社長
全国に調剤薬局を展開することで急成長してきた日本調剤。ジェネリック(後発医薬品)分野では、製薬会社を設立し製販一体で事業を推進するなど、アグレッシブに事業領域を広げている。今後の成長期待は、今年の「IT Japan Award」で特別賞を受賞したビッグデータ事業だ。ITをフル活用する「コンピュータ…
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IT装備で「走るデバイス」、エコカーを成長の柱に
益子 修 氏 三菱自動車 代表取締役社長
一連のリコール問題に揺れた三菱自動車。2014年3月期の復配に向け苦闘が続く。8月には、プラグインハイブリッド車(PHV)の「アウトランダーPHEV」の生産再開にこぎ着けた。このPHVと先に発売した電気自動車(EV)の「アイ・ミーブ」はITの塊でもある。益子修社長に成長戦略とそれを支えるIT戦略に…
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視聴者の満足度を最優先、システム刷新で個客に対応
高田 真治 氏 スカパーJSAT 代表取締役 執行役員社長
衛星放送や衛星通信を手掛ける多数の事業者が合併して誕生したスカパーJSAT。保有する静止衛星は16機に及び、多チャンネル放送サービスを提供する。収益が安定している衛星通信事業に対して、衛星放送事業は加入者の伸び悩みに直面する。高田真治社長に事業戦略や顧客システム刷新の意図などを聞いた。
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ICT活用でライバル追撃、激しい需要変動にも対応
辻本 雄一 氏 日立建機 代表執行役 執行役社長 兼 取締役
建設機械大手の日立建機は、双腕式の「ガンダム建機」の開発や、インド系移民のネットワークを活用したアフリカ市場開拓など野心的な取り組みで米キャタピラーやコマツを追う。ICT活用でも、コマツに先行し建機の稼働状況などを把握する仕組みを作り上げた。海外売り上げが75%を占める同社は強力なライバルとどう戦…
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事業モデルは5年で一変、業務改革無きITは認めず
井上 亮 氏 オリックス 取締役 兼 代表執行役社長・グループCOO
リース会社の枠を大きく越えて事業領域を広げ続けるオリックス。今や銀行、保険だけでなく、水族館や太陽光発電などの運営も手掛ける。グローバル展開でもアジアを中心に34カ国・地域に拠点を持ち、主に現地企業向けにリース事業などを展開する。「業務改革の無いIT投資は認めない」と言い切る井上亮社長に、その事業…
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機器販売よりITサービス、顧客提案は言行一致を貫く
山本 忠人 氏 富士ゼロックス 代表取締役社長
富士フイルムホールディングスと米ゼロックスの合弁会社である富士ゼロックス。設立当初からサービス志向の強い同社は最近、複写機・複合機の販売からITを活用したソリューションやサービスに事業領域を急拡大している。IT分野にどこまで踏み込むのか。グローバル展開を図るうえでゼロックスとの役割分担をどうするの…
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IT部門は経営の根幹、多様な事業の現状つかむ
松本 正義 氏 住友電気工業 社長
光ファイバー、自動車のワイヤーハーネス、高温超電導など様々な領域に事業を広げる住友電気工業。5年後に売上高3兆円を目指す経営計画を発表した松本正義社長は、さらなる事業拡大に向けアクセルを踏む。ただ足元の事業環境は激変しており、現場の情報を経営に伝えるITの重要性もますます高まる。松本社長に事業戦略…
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グローバル展開を加速、「何でも自前」から脱却する
クボタ 代表取締役会長兼社長
益本 康男 氏農業機械の国内最大手のクボタは今、グローバル展開に全力を挙げるとともに、ビジネスの“形”を変えようとしている。国内農業の将来が不透明で農機市場の縮小が予想されるからだ。グローバル展開の要となるのが畑作の農機への本格進出。さらに、農地集約に備え農機にセンサーを取り付けて新ビジネスの可能性も探る。益本…
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中国と日本の“架け橋”に、グループの命運をITに託す
ラオックス 代表取締役社長
羅 怡文 氏かつて大手家電量販店の一角を占めたラオックスは、2000年代に業績不振に陥り、2009年に中国の最大手家電量販店、蘇寧電器(現・蘇寧雲商集団)の傘下に入った。日中関係の悪化が事業に影を落とす中、日中のビジネスの架け橋を目指す。羅社長にその事業戦略を聞いた。
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イノベーションで勝つ、縮小市場でも新たな商機
ネスレ日本 代表取締役社長兼CEO
高岡 浩三 氏2013年に創業100周年を迎えたネスレ日本。老舗企業は今、営業利益率15%のスイス本社をしのぐ超高収益企業となった。「ジャパンミラクル」と本社から賞賛され、ネット直販などビジネスのイノベーションでも本社や日本企業の先を行く。高岡浩三社長にその戦略を聞いた。