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 米Acronisは、イメージバックアップソフトの「Backup & Recovery」などを中核とするソフトウエアベンダーである。2013年に入ってからは、CEOのSerguei Beloussov(セルゲイ・ベロウソフ)氏が常勤に復帰し、クラウド分野への注力を開始している。ITproは2013年11月7日、クラウドに注力する背景についてCEOに聞いた。

(聞き手は日川 佳三=ITpro


米Acronisがクラウドに注力する理由は。

米AcronisのCEOであるSerguei Beloussov(セルゲイ・ベロウソフ)氏
米AcronisのCEOであるSerguei Beloussov(セルゲイ・ベロウソフ)氏

 仮想化/クラウド環境が市場に浸透する以前は、データバックアップ市場は落ち着いていた。この状況が変わった。仮想化/クラウド環境が市場に浸透するのに合わせて、バックアップの重要性が高く認識されるようになってきた。

 この動きに合わせ、クラウド分野に注力することにした。クラウドはバックアップの機会を増やす。クラウドはバックアップをシンプルにする。面倒だからという理由でバックアップしていなかったユーザーもバックアップするようになる。

 クラウド分野に注力するため、6カ月前に米Acronisの経営に復帰した。それ以前、2006年から2011年にかけては、仮想化/クラウド環境の運用を自動化するミドルウエアを手がける米Parallelsの経営に注力してきた。

 なお、米Acronisと米Parallelsは、ともに米SWsoft(現在の米Parallels)から派生した企業であり、米SWsoftは私が創設した4社目の企業だ。

バックアップをシンプルにする意義は。

 米Acronisの究極の狙いは、データの復元にかかる時間を最小限にすることだ。このためにはバックアップが必要だが、これまではバックアップは面倒な作業だった。ストレージを用意したり、バックアップソフトを設定したりする必要があった。こうした背景から、バックアップをしないユーザーも多かった。

 私も、若かりし頃はあまり考えなかったが、歳をとってから「時間がもったいない」と強く考えるようになった。時間は命と同義だ。人間の一生は80万時間から100万時間。ここで、10時間の無駄な時間が1000万人に影響したとすると、1億時間となる。これは120人分の人生に相当する。

 時間を節約しなければならない。ところが、データの復元には時間がかかる。復元時間を減らすために、バックアップが重要だ。だから、バックアップを簡単にして、みんながバックアップをとるようにする。このために、クラウド分野に注力する。クラウドでバックアップをシンプルにするソフトウエアを出荷する。

 まずは、クラウド分野に二つのソフトウエア製品を投入する。(1)ストレージソフトの「Acronis Storage」と、(2)クラウド環境向けのイメージバックアップソフト「Backup & Recovery for vCloud」だ。これらは、オンプレミスのプライベートクラウド環境に導入してもいいし、サービスプロバイダーが提供するバックアップサービスの形態で利用してもいい。

 さらに、既存のクラウドサービスとして、(3)バックアップ先として使えるオンラインストレージ「Online Backup」を提供済みだ。