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そうしたリスクに対するオープン・コンピューティング・アライアンスの役割は。

 ICT産業の業界団体であるオープン・コンピューティング・アライアンスとしても、各国政府に違法ソフトの取り締まりをお願いしているところだ。企業にも知的所有権について啓もうしたり、米国での提訴の動きを紹介するなど、注意を促してきた。こうした働きかけのせいか、各国で違法ソフトの取り締まりが相次いでいる。

 実は13年1月にタイ警察が摘発した企業のうち、2件が日系企業の子会社だったという。取引相手はもちろん、自社の現地企業に対しても、さらなる厳格な管理が必要になっている。

どうやって取引相手をチェックしたらいいのか。

 取引相手を調査するときに、どんなソフトを活用しているかなどITガバナンスについても確認しておくべきだろう。知的所有権に対する認識や行動指針、ポリシーなどの周知徹底も求められる。世界のソフト産業を代表する業界団体のBSA(ビジネス・ソフトウエア・アライアンス)が、無料で利用できるソフト資産管理ツールをサイト上で提供しているので活用するのもいいだろう。

 しかし正しいソフトと思って活用していたものが、実は違法ソフトだったという例もある。現地のITサービス企業が、違法ソフトと知りながらユーザーに納入していたのだ。海賊版が違法であるという認識すらないケースもあるようだ。

 違法ソフトの活用をどの段階で防ぐのかは難しい部分もあるが、取引相手がどこまで問題意識を持っているかが問われる。日本企業は取引相手を知的所有権の視点で改めて見直し、必要ならば是正していく強い姿勢が求められる。