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 インドのIT大手「HCLテクノロジーズ」が、急成長している。本社裁量の大きいインド企業にあって、顧客と接する現場のデリバリーチームを最重視する異色の企業理念を掲げ、2005年からの年平均成長率は25%を上回り、2012年の売上高は42億ドルに達する。同社の売上規模でトップ5に入る日本市場においても、直近5年間の年平均成長率は20%を超えるという。来日したアナント・グプタ プレジデント兼CEO(最高経営責任者)は、「顧客に最もバリューを提供できるのはCEOではなく、最前線の社員だ」と断言する。(聞き手は岡部 一詩=日経コンピュータ


従業員第一、顧客第二主義(Employees First,Customers Second)というユニークな経営理念を掲げている。

 当社には三つの経営理念、つまりDNAが存在する。一つめが「Employees First,Customers Second(EFCS)」、二つめが「顧客への透明性と柔軟性」、三つめが「バリュー重視の姿勢」だ。一つずつ説明しよう。

写真●印HCLテクノロジーズのアナン・グプタ代表取締役社長兼CEO
印HCLテクノロジーズのアナント・グプタ プレジデント兼CEO
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 EFCSのポイントは、顧客に最もバリューを提供できる社員に、権限とサポートを集中させることにある。“顧客第二”と言うと誤解を招きやすいが、従業員第一主義こそが究極の顧客主義だと信じている。

 では、最もバリューを提供できる社員とは誰のことか。CEO(最高経営責任者)か。あるいはマネジャーか。バックオフィスの人間か。それは違う。顧客と常に相対している、最前線の従業員だ。

 当社は彼ら彼女らに、最大限の権限とサポートを与えている。そうすれば、責任を持って仕事に当たることになる。裏返すと、多くの権限とサポートを与えられたからには逃げ道はないわけだ。「本社のサポートがなかった」といった言い訳は通用しない。

 現在は、EFCSを次の段階に発展させる必要性を感じている。インド国外の従業員が増えており、本当のグローバル企業になってきたからだ。