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 例えば、米IDCが2013年に発表した調査によれば、IoT(Internet of Things、モノのインターネット化)に関連する市場の規模は、2020年には8兆9000億米ドル(約890兆円)に拡大すると言います。そして、その段階でインターネットに接続しているモノの数は2120億個に達すると予測しています。今ではコーヒーマシンですら、インターネットにつながっているのですから。

 このようにコンシューマで広がっている技術は、大きなポテンシャルを持っています。先ほど紹介したSCADAなどのシステムは、どちらかというとポイント・ツー・ポイントのシステムで、これまでは決まったユーザーしか利用できませんでした。しかし、インターネットの技術を使えば、これがいろいろなところにつながっていきます。工場という環境に、この技術を持ち込み、そして生かしていくには非常に良いタイミングと言えるのではないでしょうか。

インダストリアル・インターネットを実現するには、どのような要素が必要となってくるのでしょう。

クビゾー:インダストリアル・インターネットに必要となる構成要素を四つ考えています。1つは先ほど挙げた「IoT」。様々な機械、人、そしてデータがつながることがまずは必要です。

 そして、「知能化された機械(Intelligent Machines)」。最近、GEが製造している機器も、組み込みソフトやセンサなどによって、インテリジェンス性が非常に高くなってきました。それらの機器からは、様々なデータが放出されます。

 3つ目と4つ目は、「ビッグデータ」と「分析技術」です。知能化された機械からいくらデータが収集できても、それらを放置していては何の意味もありません。スマートな形で活用することが重要になってくるのです。収集したデータを保管して、分析して、そして様々な予測に生かしていかなくてはなりません。

 イメージを持ってもらうために、1つの例を説明しましょう。例えば、ジェットエンジンですがジェットエンジンには様々な構成要素があり、様々なデータが生み出されます。それらのデータを分析して意味のあるデータとすることで、故障などの予測ができる。重要なのは、そのデータが近くにいる人だけでなく、インターネット技術を利用することで、遠隔地の人でも、さらにはいろいろな端末で閲覧できるということです。メンテナンス部門の人であったり、生産管理部門の人であったり。今までの生産システムは、こういった情報共有の部分が不得手だったように思います。