PR

新料金プラン(写真4)による業績への影響はどうみている。

写真4●新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の概要(説明会資料から抜粋)。
写真4●新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の概要(説明会資料から抜粋)。
[画像のクリックで拡大表示]

 事業計画上はニュートラルとしている。減収の影響が出るとしても100億~200億円規模だろう。ただ新料金プランには様々な切り口があり、どの部分がどう受け入れられるか、手探りな面もある。もくろみはいろいろあるが、その通りに進むとも限らない。

 まず音声定額は、法人をはじめ、音声通話を頻繁に利用する顧客に受け入れられるのは間違いない。これらの層が一気に切り替えると、明らかに減収となる。かけ放題なら安心ということで、音声通話をそれほど利用しない顧客も切り替えれば減収影響は薄まるが、顧客がどのタイミングでどう推移するかによる。いずれにせよ、当初は減収の方向に作用するだろう。

あとは、家庭内でいかに契約率を高められるか。NTTドコモはシェアが高い分、強みを生かした見事な料金プランと見ているが、もっと早く導入できなかったのか。

 かけ放題は自網内だけでも(収益への)ダメージが大きい。無条件の値下げにつながるからだ。このため、基本料に組み込んだり、パックにしたりせざるを得ない。この部分は他社も苦労していると思う。我々も「Xiトーク24」(8月末で新規受付を終了)で、オプション料金(Xiカケ・ホーダイ定額制、月667円)を支払えば自網内通話は24時間定額としたが、振り返ってみれば、基本料とパックにしておけばよかったと考えている。

 自網内だけを対象とした点もインパクトが弱かった。シェアが1位なので優位というのはその通りだが、シェアは徐々に低下しており、定額対象の相手がNTTドコモだけとなると一種の制約条件になる。Xiトーク24では、7~8割程度のユーザーが加入すると想定していたが、そこまでは伸びなかった(編集部注:具体的な比率の言及は避けたが、5割強とみられる)。

 このような背景もあり、今回は他社や固定あても含めた完全定額でインパクトを強め、基本料として組み込むことにした。トータルで高いか安いかはユーザーによって分かれるが、必ずしもオプションで選択肢を広げることが(経営面で)最良とは限らない。何でもオプション化してしまうと、当然、不要と考える人も増えるため、ある程度セットにしなければならない面が出てくる。

新料金プランは、単身者にとって割高に感じる。

 今回の新料金プランが強みを発揮するのは、ある程度の人数や端末でまとめて契約した場合になる。家庭内の契約数が増えれば、それだけ割安になる。単身者でも複数の端末を契約していると安くなる。フィーチャーフォンはNTTドコモ、データ通信端末は他社といった具合に複数の携帯電話事業者を使い分けているユーザーも少なくない。我々にまとめてもらえれば安くなるはずで、そのような訴求も考えている。同様に、iPhoneが欲しくて他社に転出した子供がいれば、NTTドコモに戻して家族でシェアすれば安くなるといったセールストークも展開できる。

他社も対抗策を検討しているが、プランが複雑すぎるという意見のほか、「家族全員をそろえて契約につなげるのは難しい」との指摘もある。

 店舗における対応がカギとなる。もちろん、家族全員の契約につなげるのが理想だが、全員そろうまで待つわけにもいかないだろう。まずは夫婦や親子など2人や3人単位で成約に結び付け、そこからじわじわと広げていくしかない。