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 NTTデータが、ASEANでのビジネスを加速させている。最近では、ミャンマー中央銀行の基幹系システム構築プロジェクトやエースコックベトナムの物流管理システムを受注するなど、官民問わず強さを見せている。

 アジア太平洋地域で毎年25%成長を続けるが、統括拠点であるNTTデータアジアパシフィックでCEO(最高経営責任者)を務める深谷良治氏は、「ビジネスをもっと大きくしたい」と現状に甘んじていない。さらなる規模拡大に向け、ITの枠を越えたビジネスを作り出すことを模索している。(聞き手は岡部 一詩=日経コンピュータ)


アジア太平洋(AP)で手掛けるプロジェクトは。

NTTデータアジアパシフィックの深谷良治CEO
NTTデータアジアパシフィックの深谷良治CEO
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 当社は、「タイムマシンモデル」と「リバースイノベーション」という二つを戦略の軸に据えている。前者は日本や米国で展開しているソリューションを、3~5年ほど遅れた新興市場に投入していく戦略、後者はアジア発のソリューションを輸出していく戦略を指す。

 まず、タイムマシンモデルで力を入れているのは、米国で成功しているAMO(アプリケーション・マネジメント・アウトソーシング)だ。米国のノウハウとインドのリソースを使って、AP地域にサービスを投入している。金融機関や製造業など、10社弱の日系顧客を獲得している。

 日本のソリューションをAP地域で展開しているものとしては、飛行経路設計システム「PANADES」や橋梁監視システム「BRIMOS」がある。先般受注したミャンマー中央銀行の基幹系システム構築プロジェクトも、一例として挙げられるだろう。現在、AP地域の売り上げの8割以上は、現地の官公庁や企業が占めている。

 新しい試みとして、日本の要素技術をAP地域に持ち込み、現地で一緒にソリューションを作っていく取り組みも始めた。2014年4月に設置した「Innovation Laboratories Singapore」などだ。まだ詳細は言えないが、シンガポール経済開発庁(EDB)と連携し、交通やヘルスケア領域のソリューションを現地市場、さらには世界に売り込んでいく。

リバースイノベーションはどうか。

 ベトナム拠点が開発した物流向けパッケージ「L-Series」は、既にタイで販売している。まずはASEAN域内に展開するが、ほかの地域にも売り込めると考えている。シンガポール拠点の保険ソリューションなども、米国や南米にも持ち込めるはずだ。